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四 脚 門   虹梁大瓶束式の例

四脚門 虹梁大瓶束式の構造 モデル:光明寺 惣門
 (必ずしも建築の順序ではありません)
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虹梁大瓶束式の事例 

光明寺の惣門は、木鼻(きばな:写真上)に室町風を見ることができるが、大瓶束よりみて江戸時代初期17世紀前期と推定されるとのことです。虹梁大瓶束は、両端のほか中にも2つあり(写真左)、全部で四丁です。禅宗様ですが、このように上部構造に特色があります。
門には「勅願所」と書かれた額が掲げられています。これは、八世観誉祐崇上人の徳の高さに感じた後土御門天皇により勅願寺となったことに由来するそうです。額のかかる欄間には龍の彫り物があり、裏には雲文の彫刻が施されています。全体の意匠には桃山時代の風が感じられるとのことです。





常楽寺の山門は木鼻や大瓶束から江戸初期と推定されるとのことです。禅宗様で茅葺きで自然石の礎石にたっています。棟方向を三等分して、梁行きの方向に腕木を天秤のように渡し、その先端で前後の桁を受けているところが特徴です。(写真左下)
現在は茅葺ですが、垂木が二軒(ふたのき:二重になったもので、屋根に反りを持たせるために用いる)であることから、こけら葺などではなかったかとの推測もあります。



光照寺の山門は、虹梁棟束式(こうりょうむなづか)ともいうべきもので、便宜上ここに入れました。構造は比較的簡単で、本柱の上に、大瓶束ではなく、四角で下のほうにやや広がる束(棟束)が乗ります。(写真上右)
台にあった東渓院(明治五年に廃寺)より移建されたものといわれています。最近再建され用材は新しくなりましたが、様式を引き継いでいるそうです。この門には、丸に十字をつけた「くるす紋」がつき、「くるす門」として知られています。

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