自者が変われば他者も変わる

2004年03月27日  いま時、要求されるのは、やはり”スピード”だと思う。以前に情報の多重化が結論の分散化を来たしていると書いた気がするが、それでもやはりスピードは要求されている。
 昨年来の地上波デジタル放送開始で、色めき立った、このケーブル事業界も、それぞれの事業者が以前、言われていたよりも早く対応しているのを目の当りにしてびっくりする。
 わが鎌倉ケーブルもまた、昨年に今年の夏までには地上波デジタル放送を導入することを決め、アテネオリンピックはデジタル放送で楽しんでもらうべく、準備を進めている段階になると良い面ばかりが目についてきた。
 このスピードの時代に、一週間同じ地域コミュニティ放送を繰り返していることが果たして鎌倉・逗子の皆さんのニーズに応えているのだろうか− 皆が社内で考え始めた。「生放送をやろう」という熱のこもった論議が、あちこちで起き始めた。「今日の出来事は今日の内に皆さんに!」早速、昨年末以来、生放送のスタイルで番組を作り始めた。緊張感が違うようである。やり直しが効かない。準備と段取りが念入りになる−。出演者も結構ハイテンションになってくる。花火大会や選挙の生中継で学習してきたことを、スタッフがそれぞれの立場で動き出す様(さま)は、テレビ放送が本来もっている”同時性”をようやくこのケーブル局も取り戻したかの雰囲気で気持良い。
 設備も器材もまだまだ不十分な放送局かも知れないが「家貧うして孝子出ず」のように、お金を節約して工夫してくれるのが嬉しくもあり、当方としては切ない。「ナマ放送がやれる」それだけの目標が会社を変えつつある。
 四月からの生放送と六月(予定)からの地上デジタル放送の開始は、ケーブルテレビ放送の役割をまた一段ステップを押し上げることになる。”鎌倉・逗子の皆さんになくてはならない会社になりたい”という会社の大きな目標に近づく。
 過日、主婦の方を交えて社内で話をしたが皆さん、鎌倉とこの一帯を愛しておられて、もっともっと「鎌倉おこし」をやってみたいと言っておられる。そのための具体策は何か、回を重ねていく内に見えてきそうだ。その根幹のキーワードとしては観光財を前提としながらも、やはり”生活(くらし)”であるということだ。鎌倉スタイルを分かりやすく浮き彫りにしていくことも使命のようだ。それも出来る限り方向性をみつけたらスピードをつけて実現していきたい。
 鎌倉は私たちの中で変わった−

(A・M)

鎌倉ケーブルテレビ広報誌
「チャンネルガイド」
平成16年4月号掲載
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