わが狂おしき「梅雨どき行為」

2002年5月25日  ものみな緑濃く、五月の若葉とは趣きが異なり、一段と深みが感じられ、生育、成長が周囲を見渡して実感をもって迫ってくるこの頃、わが生命力の劣えにしたがって、毎年、大げさにいえば圧倒的に、生きることの尊さをつきつけてくるようになってしまった。梅雨も気にならなくなった、この一雨、一雨が次のステップへの養分となっていくと思うと、わが全身にも大量の雨を吹きつけて欲しいと切望するようになった。
 ところで、わが社では何故か数カ月前からダイエットが非常な関心事になっていて、次から次へと様々なダイエット法が、糖尿気味のわが身にも届く。それぞれに理由があって「なるほど」と感心して関心を抱くのだが、どうも出来るだけラクなダイエット法に傾くきらいがある。DI値などにも興味があって、食べる時には多少気にする。
 中学生の頃誰もがやったように、ホウセン花の赤い花を水につけるとすぐに色が赤く染まる−−それを考えると、「飲料水こそ最も大切にちがいない、何しろ人間の体の90%以上は水分」だと言うから人間ホウセン花としては居ても立っても居られない。女房に頼んで「コントレックス」という飲料水を大量に買って送ってもらった。重い感じの水で、体に良さそう・・・。青汁だ、サツマイモだ、パイナップルだ、ニンジンだ、栄養補助食品だ、紅茶だ、ヒマワリのタネだ、五穀米だ、緑黄色野菜だ・・・枚挙にいとまがない、そのうえ、ケーブルテレビの「2ch」や「30ch」では健康器具の目白押し・・・。
 他人の意見に左右されやすい私としては大いに迷う。結構、手がけてしまった。とくだんの効果はない。快適な「生きること」への「梅雨どき行為」として、わが身をリフレッシュしているならそれはそれでいいと、それが明日への生育の糧となるのであれば、もっといいと考えることにして試行錯誤を楽しんでいる。誤って「干天の慈雨」のようにモノ凄い勢いで栄養として蓄積しないことを祈っている。

(A・M)

鎌倉ケーブルテレビ広報誌
「チャンネルガイド」
平成14年6月号掲載
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