![]() |
![]() |
|
高齢者こそIT時代の主役 | |
2004年1月号 特集記事 |
司会: NED ![]() 皆様明けましてしておめでとうございます。 年の初めに、鎌倉シニア通信から特集号として 「高齢者こそIT時代の主役」というテーマで鼎談をお送りします。 キーワード: きっかけ 勉強 生活 出会い 留意点 仲間 高齢者 鎌倉 ■ パソコンを始めたきっかけ 司会: みなさんのPCとのかかわりをいろいろお聞かせください。 まず、PCとの出会いから・・・ M: 私は字を書くために、東芝の昔のワープロを利用していました。 今から8年前の正月、アメリカから帰国した子供からインターネットが流行っていることを聞き、電話代節約のためにメールを利用しようと新規のパソコンを購入したのがきっかけでした。丁度70歳の時でした。 S: 私は古いのです。 現役当時、仕事がら文章を使うのが多く、東芝の初代のワープロを利用していました。これが机くらいの大きさのものでしたね・・・(^o^)。 その後、新人教育のためにボードコンピュータでアセンブラーを教えたのがきっかけでした。55〜6歳の頃でした。パソコンはその頃8ビットでして、それから現在の形のパソコンに進化して行きました。 ![]() M: いいえ、仕事は元々橋梁関係でしたので、本当に70の手習いです。 S: 私は元々は半導体の営業技術が仕事でしたので、あまり関係がありませんでした。 M: アセンブラーとはコンピュータ言語のことですが、どこで習われたのですか?講習を受けられたのですか? S: いやあ、すべて自分で勉強しました。教えるために慌てて勉強しましたよ(^o^)。 K: 普通の主婦ですのでパソコンは一生関係ないものと考えていました(^o^)。 ソフト会社の仕事をしていた親戚に、インターネット関係の本の翻訳を依頼されたんです。今でこそ言えますが、当時はPCなど触ったこともなかった・・・(^o^)。その仕事をワープロで終えてから、PCを購入したんです。 最初は、PC用語がまるでスワヒリ語に思えましたね。今から7年前のことです。 ■ パソコンの勉強はどんな風に? M: 本を読んで勉強しましたが判らない事ばかりでした。平成9年に市がHP作成講座を開設したのでそれを受講しました。本当にチンプンカンプンでした。そこで知り合った仲間と助け合いながら勉強してきました。 S: ワープロの勉強から入りました。そのうちマイクロソフトのオフィシャル・トレイナー(MOT)の資格を取りました。なんとなく自然に覚えた感じです。 後に鎌倉市のパソコンの先生を委託され、必要に駆られて勉強をしました。 K: わたしはPCに関する本はまるで読みませんでした。いままでずっと、友人やサークルの仲間に教えてもらうことがほとんどです。いまでも勉強中ですね(^o^) ■ 日々の生活にパソコンを活用しよう 司会: 皆さんは、実生活でパソコンやインターネットをどのような場面でどのように使われているのでしょうか? S: なんとはなしにインターネットを見ています。私は主として情報検索です。コペルニックという検索ソフトを利用しています。 自分の病気のことや仕事上の内容をすべて調べています。本当に便利です。また、メールのやりとりも多いです。 M: メールの対応が多いです。朝から晩までメールに追われています(^o^)。 更に調べ物などはネットを辞書代わりに利用しています。最近は政府関係の資料も 充実しています。「高齢化社会とIT」など沢山あります。また、デジカメやビデオの編集でも活用しています。 K: 私は主婦ですのでお友達との交友にメールを活用し、また、お料理のレシピや生活情報などもパソコンから引き出しています。お友達のHPや掲示板を訪問して交流を持つのがとても楽しいですね。 M: メーカのアンケートに参加して図書券などを貰っています(^o^)。電話を使わなくなりましたね。ほとんどメールですね。
K: 時間の使い方が変りました。夕食後にパソコンを開くようにしています。また古い友人との交流が復活しました。高校の同窓生活動もメールで行います。 M: 私も友人のアドレスを集めてメールで連絡しています。 ■ 人との出会いが最大の財産 司会: パソコンを利用していて良かったと思うこと、パソコンの魅力はなんでしょうか? S: 常時新鮮な情報を得ているので老化防止に役立っていると思いますね(^o^)。 M: 今はオペラのテープをDVD化することに取り組んでいます。またビデオの編集もパソコンでしています。デジタルの世界を満喫しています。 また、パソコンをしたお陰で鎌倉中に知り合いが大勢出来ました。高齢者に最適だと思います。 S: 私もパソコンをすることで鎌倉に多くの知人が出来ました。毎日メールで楽しんでいます。 K: 私もパソコンで多くの人との出会いが出来ました。また、様々な方々とお付き合いする中で新しいことにトライすることも多く、この年で初体験することの多さに我ながら少し驚いています。たくさんの人と知り合えたのが大きな財産です。 M: 驚くような所からメールが届きますね。私のHPの「鎌倉の切通」を見て、新しい道を発見しましたというメールが来ます。最近はシニアネットフォーラムで知り合った方からも来ます。 もしパソコンに巡り合 わなければ、パソコンを楽しむこともなくHPで作品を発表するチャンスもなく、大勢の方と知り合うこともなく、ただ何もしないで無為に時間を過ごす隠居生活の毎日を送っていたと思いますね(^o^)。 ■ ネット生活を楽しむための留意点 司会: それではパソコン、インターネットを利用する上で注意することはなんでしょうか? S: 一番注意するのはやはりウイルス対策だと思います。最近はウイルスメールが様々な手段で来ていますね。HTMLメールでもきます。念のためプロパティで見ています。
M: 初心者はプロバイダーでウィルスチェックをしてもらうのが一番です。料金は月に300円ぐらいです。私は次のように気をつけています。
K: 私はネットで個人情報を流さないように注意しています。 M: 初めてHPを開設する方は名前や住所などを書かれている方が多いですが、これは危険ですね。 S: 年配の方がHPを開設したら変なメールが沢山来て困っていました。 アドレスを公開するのもやめたほうが良いと思います。 ■ 仲間と一緒に楽しもう 司会: 先ほどのお話でパソコンを楽しむには仲間作りが大切というお話でしたが? ![]() 深沢の講座修了者にKCNの会員になってもらい、講師の先生や他の会員と一緒にパソコンを楽しむ仕組みを作りたいと考えています。 S: 講座の卒業生も次の段階で悩んでいると思います。卒業生の集まりがあるといいですね。わからないところをお互いに教えあったりできますし・・・。 M: KCNの中に初心者のグループを作ることが大切だと思います。私はビデオ編集のグループに参加していますが、お互いが教えあい腕を磨いています。なんとか初心者の受け皿を作りたいです。 K: 背後にすごいブレーンがいるのですから、KCNの仲間に入っていただいていつでも来れるという環境があるといいですね。 M: 自分自身がパソコンを大いに楽しんでいるので、ぜひ皆さんにも楽しんでいただきたいとおもいますね。そのための環境整備に努力したいと思います。 ■ 高齢者こそパソコンを活用しよう 司会: パソコンと地域社会への関わりをお聞かせ下さい。 M: 日本には、今約3300万人の高齢者がいます。このうち200万人は痴呆や寝たきりですが、残りの3000万人は元気な方です。 この元気な方々は「憐れむべき」存在でなく「宝の山」です。 この方々に地域社会で活躍してもらいたいと思います。政府もそのような考えです。 ものを考えたり、判断する「結晶性知能」は70才くらいがピークだそうで、高齢者は経験や知識を活かして地域社会のために貢献することが大いに望まれます。そして、ITを活用して多くの可能性が期待されているのです。 ![]() M: 高齢者はいままでに蓄積したそれぞれの経験や知識を大いに活用して、地域社会に貢献してもらいたいです。 それを提供する場としてKCNがあります。 K: 実際に、KCNは高齢者が中心になって立ち上げ、力を合わせて運営されていますね。いろいろな活動報告を聞いて、ほんとうに驚くばかりです。 M: みなさんの一番身近なのが町内会です。ぜひとも町内会のITを活用してほしいと思います。住民のグループでパソコンの勉強会などをしたらと思います。 司会: パソコンを手段として活用するのですね。 M: そうです。そしてITを利用して生活を楽しんで欲しいです。 ■ 鎌倉とインターネット 司会: 最後に鎌倉という場所でITをどう活用したらよいのでしょうか? S: 鎌倉は歴史が豊かで様々なことがパソコンで調べられます。インターネットで調べて、歩いて楽しめばと思います。世界遺産登録を目指して中世要塞都市を調べるの も面白いと思いますよ。歴史をテーマにして調べるのがいいと思います。 M: KCNでは文化遺産や歴史、その遺跡物の紹介を高齢者が受け持ち、現役の方々がITを担当して発信しています。 また、この鎌倉シニア通信では「小さなお寺」や「庚申塔」の紹介で高い評価を受けています。最近は問い合わせがおおいですね。鎌倉は歴史が埋もれている のでそれをITで紹介していきたいと思います。 S: お寺など普段は見せてもらえない所も見せてくれていますね(^o^)。 素晴らしいと思います。 M: 今後は、ビデオギャラリー、GPSを活用した「鎌倉散策サービス」、国土地理院及び鎌倉市の支援のもと「e-ざ鎌倉電子国土Web」などの企画も進められています。ぜひ皆様にも参加していただきたいと思います。 K: 私はこの鎌倉シニア通信の編集スタッフとして、「楽しいHP」と作ることが大事ですが、まず何より編集スタッフ自身がHP作りの過程を楽しんで行くこと、を目指して行きたいと思います。 記事作成のために散策したり、お寺を取材するごとに新しい鎌倉を発見します。そして、たくさんの人たちとの出会いが待っています。このすばらしいサークルで、ご一緒に楽しんでみませんか? どなたでも大歓迎です! 司会: 新春にふさわしい希望にあふれるお話しをいろいろありがとうございました(^o^)。 ![]() ![]() |