佛行寺訪問記


鎌倉の寺院を訪問する「鎌倉のお寺さん」
第五回の訪問先は「笛田山佛行寺」
6月半ば過ぎの訪問だった。

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佛行寺は県道藤沢、鎌倉線の深沢のバス停を
鎌倉山方面に800メートルほど進んだ左側にあります。

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佛行寺訪問記

(佛行寺山門)
佛行寺山門

お伺いしたのは、気象庁が梅雨入を発表した
6月中旬の午前中であった。
珍しい造り(薬医門形式)の山門を入ると、
正面に本堂があり大きな樽に古代蓮が植えられていた。

(羅刹像)
羅刹像 本堂の右手が書院。右手前が庫裏となっている。

書院に招じ入れられると、大きなガラス戸から見える、山の斜面を背景にした庭園が美しい。
書院の正面の棚には、菩薩、三十番神像、羅刹像などが並んでいる。

本堂とは廊下続きで、本堂に入ると広い内陣が見事である。
内陣正面は日蓮上人座像。

外陣の欄間に「諸人御返事」といわれる日蓮上人の書。

(日蓮上人座像)
(諸人御返事)
日蓮上人座像 諸人御返事


書院から出て、本堂裏手の庭園を拝見する。
山の急斜面の下、昔の本堂跡地は池を配置し、
池には黄色と上品な赤の睡蓮が見事に咲き分かれおり、
池の周囲には手入れの行き届いた花木が
見る人の心を和ませてくれる。

山の急斜面を登る。

途中の崖にはやぐらがあり、また石像が並んでいる。

くねくねと曲がった道を登ると墓地。
さらに進むと小高い山の山頂に、
佛行寺の起源とされる「源太塚」がある。
石碑の回りは、直径何メートルだろうか、かなり大きい円形だ。

山頂は見晴らしもよく、笛田公園も近くにある。

源太塚 しのぶ塚 このあたりには梶原という地名もあり、その昔梶原一族が住み権勢を誇っていたであろう。

頼朝の死後、鎌倉を追われた梶原一族は、駿河で討たれ滅亡したといわれるが、その証として片腕(腕に特徴があったのか)が運ばれ、この地に埋葬されたとの言い伝えが佛行寺の由来といわれている。


(佛行寺裏山の源太塚と対になる「しのぶ塚」は、
鎌倉山・若松バス停(京浜急行バス)のそばの
鎌倉山若松自治会の外れにある。
歩いてもわずかな時間なので訪問してみたい。)


昔の出来事を、あれこれ想像しながら坂道を
下って来ると途中から大きな茅葺の旧家が見える。
鎌倉で今茅葺を見ることが出来るのは
この辺だけではなかろうか。

山門前まで戻ってくると、副住職が
機械式の草刈り機で草刈りをされていた。


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