鎌倉の散歩道(編集スタッフ : ドバ 記)

“朝比奈・釈迦堂の散歩道”
2002年3月16日撮影


今回は、大船駅から金沢八景行きの神奈川中央交通バスに乗り、
朝比奈バス停で下車、金沢街道を歩く。
 鎌倉五山の一つ「浄妙寺」で昼食をし、
さらに「報国寺」経由で、田楽辻子(でんがくずし)
の道から釈迦堂切通しを抜け大町経由で鎌倉駅
へ行くコースを紹介致します。


朝比奈切通し

(朝比奈切通し入口)
朝比奈切通し入口
バス停から大船方面へ20メートルほど戻ると「朝夷奈切通」の標識がある。
横浜側の入口付近は横横道路が上を通っている。
真っ直ぐ伸びた杉の立木の間を歩いて行くと、熊野神社の石碑がある。
(左に曲がり、往復15分有れば参拝可能)

熊野神社は朝比奈切通しの工事に伴い、源頼朝が熊野三社明神を勧請したのが由来である。


(朝比奈切通し)
朝比奈切通し 鎌倉時代に切り開かれた鎌倉七口のひとつで、最も高く嶮岨な道。
六浦からの塩の行商にどうしても必要な道ゆえに、当時の3代執権・北条泰時が自ら工事の指揮を執ったというほど力の入れた切通しである。

この工事には、剛力の強者で知られる和田義盛の息子・朝比奈三郎義秀が一夜で完成させたという伝説がある。


護岸工事の施されていない太刀洗川は自然の姿をとどめ、岩清水が至る所にぬかるみをつくっているので、十分注意が必要である。


(朝比奈の小滝)
朝比奈の小滝

渓谷美を楽しむ山歩きの終着には朝比奈の小滝(三郎滝とも呼ぶ)がある。 小滝の場所を左側の道を行くと“十二所果樹園”がある。

普段は閉まっているが、梅の花の時期と梅・栗の収穫期は開園して販売される。
本日は、右側の道で、「十二所神社」に出て、滑川沿いの金沢街道を歩き浄妙寺へ向かう。(約20分)


 時間があれば「光触寺」・「五大堂明王院」の参拝も良い。


「浄妙寺」

(浄妙寺から見た衣張山)
浄妙寺から見た衣張山
源頼朝の重臣・足利義兼が文治4年(1148)に創建した、鎌倉五山の第五位の寺。

五月のボタンと白藤は見事である。
本日は新たに開発中の裏山の展望台で、前号(3月号)で紹介された衣張山を見ながら弁当を食べる。

ティータイムなら、洋風をお好みの方は“石窒ガーデンテラス”、和風をお好みの方は“喜泉庵”がお薦め。

(石窒ガーデンテラス)
(喜泉庵)
石窒ガーデンテラス 喜泉庵の庭園


釈迦堂跡

(釈迦堂切通し) 釈迦堂切通し

食事とティータイムを終え、竹の庭で有名な“報国寺”を経由し、田楽辻子の道から釈迦堂切通しへ向かう。
砂石と泥岩が織りまざす地層が、不思議な自然美を作り出している釈迦堂は切通しというより洞門といったほうが合っている。
風化が激しく『落石注意』の大きな看板があり、通行止めになっている。


(妙法寺脇のミモザ)
(本覚寺のシダレ桜)
妙法寺脇のミモザ 本覚寺のシダレ桜

鎌倉駅へ

大町の山側は枝状にいくつも分かれる谷戸で、山懐に抱かれた家並みを通る。
途中に、「妙法寺」脇の“ミモザ”を鑑賞し、 さらに、鎌倉で一番早く咲くシダレ桜を「本覚寺」で見ながら、鎌倉駅へ到着した。




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