![]() 鎌倉の散歩道−16大仏坂切通しと極楽寺切通し
![]() 大仏坂切通し今回のアプローチはバス停「火の見下」から。このバス停は、江ノ電バス「鎌倉藤沢線」、京急バス「鎌倉大船線」にあります。 火の見下で下車後、バス停を大仏側に歩いてすぐ左側の路地に入ります。 路地の幅は1メートルに満たず判りにくいのですが、百歩も行かないうちに大仏坂切通しの道に直角にぶつかります。 切通しに通じる道は深山の趣を示し、登山気分になります。 足許は落ち葉などで濡れてはいますが、しっかりとしていて、水溜まりもなく、予想していたほど悪くはありません。
登りはじめて間もなく、左側に大きな岩の崖が現れました。 やぐらと言われるくり抜かれた岩屋が幾つかありました。 この崖は人の手になったのでは、と思える程に表面は平滑で、もしかしたら、外的進入を阻止するための大切岸(おおきりぎし)かもしれません。 (大仏坂切通しの道) ![]() 右下には、大仏トンネルへ続く県道に面した民家の屋根が所々見えます。 左手の住宅は「住友常盤住宅地」です。 ここからも、切通しの道に入ることが出来ます。 苔むした悪路がしばらく続き、峠近くにつきます。 通行止めの柵がありましたが、頭上の桟が切り取られ、下部も取り払われていました。 その先にも木や枝が積み上げられていたり、通行止めの意志を示した と思われる場所が2カ所ありましたが、「通行止め」の標識はありませんでした。 遅れた仲間も加わり、総勢7人で歩きました。
ここを始めて訪れた仲間は一様に、昔のままの切通しが残っていて感激したと言い、2〜3人ではちょっと怖いような場所だという仲間もいました。 大仏トンネルの上で、先生に引率されて大仏側から登ってきた小学生のグル−プに出会いました。 聞けば、東京の砧から来て、これから、源氏山に行くのだそうです。
私たちは、大仏側の県道に下りずに、右の石段の道を登り「長谷配水池」に出ました。 テ−ブルと椅子のある、ちょっとした休憩場所があり、色の薄いホタルブクロ(蛍袋)が柵の下に咲いていました。 小憩の後、急な坂を下りると、そこは馬場ケ谷と言われる谷戸です。 (馬場ケ谷) ![]() 谷戸の民家にはハマユウ(浜木綿)、ブ−ゲンビリア、コエビソウ(小エビ草)などの花々が咲いていました。 谷戸の出口の稲村小学校までかなりの距離で、奥深い谷戸だと思いました。
極楽寺切通し(極楽寺切通し)![]() 往時は、大仏切通しのように、苔むした道だったのでしょうか? 人家の脇を入ると、伝上杉憲方の墓の七層の塔があり、また広い道に出て成就院への参道をのぼりました。 アジサイ見物の観光客が沢山いましたが、今年は、思い切って刈り込んだ結果、花は付けていませんでした。 「来年はきれいな花を咲かせるでしょう」の張り紙が出ていました。 スピ−カ−から般若心経の読経が流れていました。 「極楽寺切通し」は、かつては成就院と同じ高さの所にあったということですから、かなりの急坂だったようです。 鎌倉防御と周囲の地形を見ればうなずけます。
「朝比奈切通しと名越切通し」へのリンク 鎌倉の散歩道目次へ ![]() |