鎌倉の散歩道−13
タイトル

制作: かぼちゃ 協力: まもる

新年号に鎌倉七福神の紹介記事が載った
1月14日、鎌倉シニア通信の編集スタッフが七福神めぐりを実行
雲ひとつない快晴、無風、春のような陽気で絶好の日和だった
江ノ電長谷駅に10時集合、集まったのは何故か7名・・・



・・・ コース ・・・
御霊神社(福禄寿)−−− 長谷寺(大黒天)
本覚寺(夷天)−−− 妙隆寺(寿老人)
宝戒寺(毘沙門天)−−− 八幡宮境内の旗上弁天社(弁財天)
浄智寺(布袋尊) の順に回った


コース地図


福禄寿


長谷駅から、まず御霊神社へ向かう。
通常の反対周りにしたので、我々が本日の一番乗り。
拝観料100円を納めて、宝蔵庫を開いてもらう。
庫には県指定無形民族文化財の面掛行列用のお面がならぶ
中央の櫃にひときわ大きい福禄寿のお面が鎮座している。
神社の係りの方に、いいグループですね、といわれ
考えてみると、男性6人、女性一人のメンバーは七福神そのままだった。

御霊神社宝蔵庫 福禄寿の面
御霊神社宝蔵庫
福禄寿の面


大黒天


少し歩いて長谷寺にまわる。
観音堂の有名な十一面観世音菩薩をお参りして
宝物の数々も見せていただき、大黒堂の大黒天をお参りする。
本尊は比較的小ぶりだが、横に極彩色の大きな大黒さまがおられ
みんなが祈願してなでてゆくので、ところどころ塗装がはげている
ここは見るべきものがたくさんあり、建物やお庭もすばらしい。
春の陽気にさそわれ、蝋梅、マンサク、紅白の梅も咲き出していた。
広い境内には有名人の像や碑、住居跡なども残っているそうだ。

長谷寺大黒堂 マンサクと梅
長谷寺大黒堂
マンサクと梅


道々寄り道


絶好のお天気に恵まれ、一同は気分爽快で元気モリモリ
長谷寺から次の目的地、本覚寺まで歩くことになった。
鎌倉文学館を横目に見て、吉屋信子記念館前を通り、
図書館、御成小学校を掠めて、古い洋館前を通り若宮大路にでる。
この建物は、都市景観重要建築物に指定されている旧安保小児科医院である。
本覚寺までは、約30分強の道のりだったが、
道々いろいろと見るべきものがあり、よいコースだった。

鎌倉市都市景観重要建築物については、こちらを参照してください。
鎌倉の散歩道−9の「鎌倉・建物散歩」でも一部紹介しています。

吉屋信子記念館 旧安保小児科医院
吉屋信子記念館の門と塀
旧安保小児科医院


夷天


日蓮宗本覚寺境内にある夷堂にお参りする。
堂内の夷天は漆黒の像で目と口だけが青く光っている。
「七福神めぐり」という名前のお神酒が供えてあった。
堂前に栴檀(せんだん)の大木があり白い実が沢山落ちていた。
山門では、七福神めぐりのツアーがガイドの説明を聞いていた。

夷天 本覚寺山門の光景
夷堂内の夷天
本覚寺山門の七福神めぐりのツアー客


道々寄り道


本覚寺から妙隆寺への道筋は、小町大路といい、
その昔、日蓮上人が辻説法をして歩いたと言う。
辻説法跡が残されていて、南無妙法蓮華経の碑と説明板などがある。
この辺が七福神めぐりの中間地点になるのか、
旗を掲げたグループがぞくぞくと歩いてくるのに会った。

日蓮上人辻説法跡 南無妙法蓮華経の碑
日蓮上人辻説法跡
南無妙法蓮華経の碑


寿老人


本覚寺から徒歩5分ぐらいの妙隆寺に、寿老人がお祀りしてある。
木造の小さなお堂の中に、木彫の寿老人像が安置されている。
横浜から来たという七福神めぐりの団体がいくつも集まって、
シルバーボランティア・ガイドの説明を聞いたり、祠の中をのぞいたりしていた。

妙隆寺については、鎌倉のお寺さん(6)で紹介しています。

妙隆寺山門 寿老人
妙隆寺山門の光景
寿老人を祀るお堂(円内は寿老人像)


毘沙門天


小町大路に戻って更に北に向かい、東勝寺橋入口を過ぎると大通りに出る。
その角が宝戒寺入口で本堂は少し奥まった所にある。
毘沙門天は以前大町の安養院にあったものが移されたもので、
本堂内ご本尊の左側に並んで祀られている。
鎌倉七福神の中では、唯一本堂に安置されているもの。
宝戒寺は花の寺としてハギやシダレウメが有名だが、
本堂に向かって左にあるお庭には四季折々の花が咲き見ごたえがある。

宝戒寺入口 毘沙門天像
宝戒寺入口
毘沙門天像


弁財天


鶴岡八幡宮境内にある旗上弁天社に参る。
源平池の中の小島に建つ真っ赤なお社がひときわ目立つ。
何度もおまいりしているがご本尊を拝観したことはない・・・
いつおめもじできるのか期待しているのだが・・・
もともとここにあった裸弁天像は鎌倉国宝館に収蔵されているそうだが、
現在の旗上弁天社にはさてどのような像が安置されているのか・・・

旗上弁天社 弁天社への参道
旗上弁天社
弁天社への参道、橋


道々寄り道


八幡宮の境内をぶらぶらと歩きながら抜ける。
ちょうど、神事の前に来合わせたようでわらのやぐらが準備されていた。

鶴岡八幡宮では正月15日に左義長(さぎちょう)という神事があり
わらで作ったやぐらの中に注連(しめ)飾りや正月飾りを積み上げて
宮司のお祓い、祝詞の後、燃やすそうだ。

本殿に上って、鳩の形になっている扁額の「八」の字を撮影。
八幡宮を出てちょっとした坂道を登りつつ、 県立近代美術館前を通過。
巨福呂坂洞門という名のトンネルを抜ける。
今回の散歩では唯一の坂道、少し息が切れるぐらいに歩くと爽快。
ここで、自分時を過ぎていたので食事するところを探し、
沿道の建長寺前にある、鎌倉五山という蕎麦屋に入る。
ここでは、やはりけんちん蕎麦でしょう・・・あつあつで美味しかった。

左義長の準備 八幡宮の扁額部分 鎌倉五山のけんちん蕎麦
左義長の準備
鳩型の八の字
鎌倉五山のけんちん蕎麦


布袋尊


七福神最後の布袋尊を祀る浄智寺へ。
山門に入る角の民家から蝋梅の馥郁たる香りに迎えられる。
境内にも蝋梅、ツバキなど花が咲き、これからも楽しみなお寺だ。
本尊の三世仏像を参って境内をぐるりと回り、墓地の奥に入る。
満面笑みをたたえた布袋尊がゆったりと立っている。
豊満なお腹を出して立つ姿に誘われて、みんながなでていくせいか
お腹だけが少し黒くなっているのがほほえましい。

布袋尊 本尊の三世仏像
浄智寺の布袋尊
本尊の三世仏像



初春の七福神めぐりはお天気に恵まれ、コース取りもよく
充実した楽しい散歩になった。
これからの季節は、春の花が次々と咲き競い、
花の名刹をいくつも含む七福神めぐりは格好の散歩となる。

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