マクラメはひもや糸を結んで作るもっとも古い技法の手芸です。 文字のない原始時代には伝達の手段として、ひもを結んで文字の代わりとして、使われていました。 猟をする人は獲物を捕らえるため、船をあやつる人は帆を結んだり網のため、布を織る人は縁を丈夫にするため、多方面で結びの技法は使われて、世界中で発展してきました。 日本でもマクラメの歴史は古く、正倉院の御物や鎧、茶道の茶壺入れや祇園祭の緞帳の縁の結びなど、古くから伝わる日本の祭礼を飾る物の中によく見られます。 マクラメの楽しさは、ひもを結んでいく手応えと、それぞれの糸を結び合わせて、平面、立体と様々な形に作ることが出来る創造性豊かなところにあります。 現代では実用的な日用品だけでなく、ファイバーアートとして、タペストリーやオブジェなどの表現にもマクラメ結びが使われています。 また、両手を同時に動かして結びますので、脳に対しても良い刺激を与えるとのことです。
2011年6月 |