パソコン小技辞典2
ワードの差し込み印刷機能

(MS Word を使った宛名書き(1)ラベルづくり)


1.概要

パソコンを入手して、最初にやりたい事の一つに年賀状の作成や、手紙やハガキの宛名用ラベルの作成があります。
そのためには住所管理が必要ですが、いろいろのソフトがあり、どれを使うか迷ってしまう事があります。
この小技は、特殊なソフトが不要で、通常のパソコンにはほとんどインストールされているワードとエクセルで住所管理と宛名書き(はがきやラベルづくり)が出来る方法です。
  1. エクセルでデータベースを作成し管理する。
    従って、データベースの管理(削除や並べ替えなど)が容易。
  2. ラベル作成の場合、取捨選択が自動で行える。
    従って、削除しないで、宛名を書かないで飛ばすことが出来る。
  3. メールアドレスを入れておけば、Outlook Express のインポート機能で使える。
等のメリットがあります。

2.準備

では、データベースを作りましょう。
エクセルを起動し、下の図のような表を作ります。

郵便番号氏名住所1住所2郵送
247-0056大船一郎鎌倉市大船○-20-5 ×○マンション2-20y
248-0022深沢 肇鎌倉市常盤×-40 n
248-8686ひろさん鎌倉市大船××-1-2 y
248-8686大町太郎鎌倉市御成町××-1-2 エクシオ○○315y


この表は、エクセルで作るので、このほかにいろいろの欄を追加する事が可能です。
また、並べ替えのキー(ソーティングするキー)を入れておけば、必要な順番に配列替えが可能です。

この表を作る条件としては、
  1. 第1行目が項目の表題(タイトル)であること。
  2. 表題は日本語が良い。
  3. 郵便番号のデータは半角のインプットが必要
    (ハガキ宛名印刷の際、ハガキの枠に入れるため)
などがあります。

このエクセルの住所録データベースをハードディスクの所定の場所に保存しエクセルを閉じます。

3.ラベラーの作り方

ワードを起動します。
メニューバーの「ツール」から、「差し込み印刷ヘルパー」を選びます。

差し込み印刷ヘルパーの指示画面 差し込み印刷ヘルパー

後はこの画面の指示に従って、 「作成」→「作業中のウインドウ(A)」→「データファイル指定(G)」→「データファイルを開く」を選んで行きます。

「データファイルを開く」では、先ほど保存したエクセルのデータファイルを開く必要があるので、保存場所を指定し、「ファイルの種類」を「エクセルワークシート」もしくは「全てのファイル」に変更します。

正しくデータが指定出来れば、「ワークシート全体」を選び、「メイン文書の設定」を選べば、プリンタと用紙を聞いてきます。
通常は、縦型A4の用紙で、12人分入る宛名ラベルを選びます。
(ヒサゴという固有名詞?が出てくるのですぐわかります。)

ラベルの作成画面 ラベルの作成

この画面の白い場所(サンプル(P))をラベルに見立てて、編集作業に入ります。

先ず「ゆうびん」と打って「〒」を出し、次に「差し込みフィールドの挿入」ボタンを押し、郵便番号、住所1,住所2、氏名を図のように呼び出します。

ラベルの編集
ラベルの編集



このまま次のステップに進んでも良いのですが、この画面をさらに編集するとよりよい「宛名ラベル」が出来ます。

4.フォントを変え、名前を大きく

上の図で、
  1. 「<<氏名>>」と「様」の間にスペースを入れ、
  2. 範囲指定をします。
  3. 白い部分を右クリックし、フォントを指定する画面が現れたら、
  4. 『「氏名」 様』の部分を大きなフォントにします。
    (14p位が適当でしょうか?)
  5. また、全て左揃えでなく、「氏名」の部分はスペースキーで右に位置をずらします。


編集完了


この図のように出来ると編集完了です。
「OK」を押すと次の画面になります。

5.クエリーオプション
(印刷する人の選択)


クエリーオプション


クエリーオプションで、印刷しない人を除く作業をします。
エクセルの表を作成するとき、目的に従って、印刷を飛ばす(印刷をしない人)には、あらかじめ、例えば「郵送」の欄に「y」とか「n」を入れておき、この段階で印刷する人だけを選ぶ訳です。

レコードの比較


図は、選ぶ人を「y」と入れ、「郵送」=「y」とインプットしたものです。
「OK」を押すと次の画面になり、「差し込み」をクリックします。

差し込み指示の画面


「郵送」欄にnを入れた人が除かれて、図のように選んだ人だけのラベル印刷が完了します。

ラベルの正しい位置に、印刷されるように、上下、左右の微調整をします。

出来上がり(ワードの画面)



普通紙に試し刷りをしたあと、ラベル用紙に印刷してできあがりです。
この画面で見るよりは、実際試してみるともっと簡単です。

チャンスがあったら、同じエクセルの住所データベースを使って、ワードのハガキ宛名書き機能を紹介します。



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