最新号 編集部員のリレー随筆(55)



祖母から母へ そして私に受け継いだ着物


着物を着る時の約束事は
歳時記、又季節感に依って。単衣・袷・柄・生地等を生かして組み合せる。
また 用途に応じて着物・帯・組みひも等の小物を組み合わせる。


久留米絣に麻の帯(手書きの紫陽花)
(この時季の短い期間だけ締める)


季節感を大切にする和服は、柄により着る時季も制限しています。
ここでは単衣の着物・それに合わせての帯・帯しめ・帯揚げを紹介します。


紬の着物 唐模様の帯 組紐 紐の決めては色を一色
笹波唐組紐
ヒゲ紬の帯 後のお太鼓


麻混の単衣・・・塩瀬の帯 に 手描き・・・お祝いや特別な日に
麻混のシャキッとした単衣。
シワが気にならない柄向き。

深いなす紺色なので、帯は合わせ易いし、塩瀬は締めやすい。
鳳凰柄の帯は京の職人が描く。

辰年にはよく締めました。
アクセントには、帯締めと帯揚げを同色系に。
因みに薄緑を合わせる

一絃琴の演奏会 (5月中旬)
紫蘭と琴路紐で
麻混の着物・・・麻葉模様 帯揚げ ・・・薄物用

   白地の帯は織・柄は紫蘭
   組紐は琴路(柱)組


季節感の約束事を表にしてあります。

帯は着物を引き立てます。織(着物)には染(帯)を。染には織を。

単衣の着物は汗をかく季節・祖母、母からのものを大切に手入れして着ている。


真夏に着る・母からの着物。
左は紗 右は絽

蝶々が好きなので着る機会が多い。
左は祝い席にも。右は麻で涼しい。

大正ロマン・小千谷縮み・お召し
遊び着、皺も楽しむ、母の普段着。


帯を選ぶ時は着物よりランクを上げて合わせると、どちらも引き立てる。


薔薇、孔雀・色無地や付下げに。
左はつづれ織り 右はラメ織り

どちらも塩瀬。小紋(着物)には無地。
左は京の職人作。右は刺繍。

どちらもおしゃれ着に重宝な帯
左は手描き。右は丁寧な織り。


着物を着る時、小物も色々楽しんでいます。
髪の飾り・襟もと・時計・ハンカチ・袱紗・風呂敷・バッグなど。



一反約幅36センチ長さ11メートルで着物は出来る。少々の体型の変化があっても大丈夫。
又、物に依っては単衣、袷にし、わが家では最後には座布団に生まれ変わっています。
次回は袷の時季にご紹介したいと思います。


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