
編集部員のリレー随筆(4)
“里山の保全活動を始めて一年”
明るくなった森・これからも作業は続きます 作者:まもる

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◎◎荒れている小さな山「フォレストヒル」との出会い◎◎
1、「みどりのクラブ」立ち上げを請け負ったのが運のつき: 長年住み慣れた鎌倉市から大船駅近くに出来た団地に転居して一年余が過ぎた。
入居時の案内に「みどりのクラブに参加しませんか、家庭のベランダから共用施設でも四季折々の花や緑を楽しめるような活動を目指します」ナ〜ンて甘い広告に引かれて参加することにした。
新しい住居でも今迄のような活動が出来れば良いな〜 と軽い気持ちで第1回の集まりに参加したのだが・・・何故かクラブ活動立ち上げの役割を引き受ける事になってしまった。 「ガーデニング講習会」と言うのを始めたが2回ほどで中止になってしまったとの事なので「フォレストヒル」と名付けられた場所から活動を行う事にしたが・・・始めてみると「ガーデニング」なんて生易しいものではなく、森林の保全管理が主な仕事で、枯木の伐採や笹の刈り取りなど まるでジャングルと闘うようなものだった。
2、鬱蒼とした昼間でも薄暗い森と対面:
広さ “2,600u のフォレストヒル自然林” を始めて実状調査した時の感想は「日も差し込まない薄暗い森で、下は笹や灌木が繁り、奥は竹藪で見通しが利かず、まるで小さなジャングルのような所」だった。
・・・現実に負けず・・・こんな夢を画いて活動を始めた・・・
◎“自然林(小さなジャングル)ゾーン”を作る。 子供達の小さな・小さな冒険が(安全に)できるような里山にしよう。
◎“昆虫と遊ぶゾーン”を作る。
子供達が昆虫を探し・自然観察できるような環境の森を作ろう。
◎“木漏れ日の下で楽しめるゾーン”を作る。 野鳥を観察したり、植物を調べながら遊べるような森にしよう。
◎“自然教室”を開く。 間伐材や蔓・草などで工作して遊ぶ会。 木に野鳥の巣を作り観察する会 など。
そのために、樹の本や野草の本を買い集めてのにわか勉強。インターネットで森林管理の情報を集めたりして、里山保全管理の勉強を始めた。特に愛知県環境部の「里山保全活動マニュアル」をクラブの活動の指針とさせて頂いた。
最初の一年でこんな事をしようと (いい加減ですが) 年間活動計画を作りました

3、道具を買うことから始める: 生木が切れる鋸・ナタ・剪定ばさみ・笹が刈れる鎌・ロープ・etc。を購入して臨戦態勢を整えたのですが・・・発足当時のメンバーは6〜7人。
4、仲間集めに知恵を絞る: 先ず「シニア・アウトドア同好会」を立ち上げた、毎回の参加者が30人近くなのでこのメンバーを対象にフォレストヒルをPR、里山に親しむ人を募集(時にはフォレストヒルの見学会などもやったりして)。 おかげで現在の「みどりのクラブ」メンバーは24人となり「シニア・アウトドア同好会」メンバーが殆どの構成になっています。

 | ◎◎活動の始まり◎◎ 自然保護指導員の指導を受けながら枯木を切倒し、樹の枝に絡まって伸びている蔓を取り払い、笹や下草を刈り取ることから始める |
★森の入口から作業を開始 先ずは「安心して散策できる明るい森にすること」が先決。そこでイメージチェンジの第1弾として森の入口を明るくして “明るくなったね〜” と言う印象を持たせるため、入口付近から作業を開始した。覆いかぶさっている樹木の枝を間引き、灌木や笹・蔓を取り払う作業は予想以上に大仕事だった。 |
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先ず蔓取りから | | 灌木の刈取り | | 枝の間引き | | 明るくなった森の入口 |
★森の中の作業 入口付近が明るくなった所で順次奥の方に活動の場を進めた。森の中では枯木に蔓が絡まり灌木が生い茂っているので、枯木を切倒し笹や蔓・余分な灌木を整理しながら、少しずつ前進。 3ヶ月かかって奥の竹薮に辿りつき、竹を切り出したら「日当たりが悪いのでヒョロヒョロに伸びた花芽も無い梅ノ木が5本現れた」。ここまでで第1目標の「安心して散策できる森」の準備段階は完了。 |
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枯枝の伐採作業 |
竹やぶと格闘 | 繁った灌木の切り払い |

 | ★★花壇を作ってイメージアップ★★
イメージチェンジ第2弾として、森の奥まで明るくなったので
「明るくなった自然の森・フォレストヒル」 をアッピールするために入口ゲートに花壇を作ることにした。
コンクリートの廃材などが埋まっている粘土質の地面を50cmほど掘り下げ ブロックで囲いをして培養土を入れ花を植え完成した花壇に皆さん満足です。

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★物置小屋を建てた 脚立や高所鋸・など順次園芸道具(造園土木道具?)も揃ってきたので、団地内の倉庫から活動の度にリヤカーで道具を運ぶのが大変な事から、物置小屋を建てる事にして組立て式の材料セットを(うん万円を奮発して)購入。マニュアルを見ながらの組立て作業を行った。 |
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材料を運ぶ |
組立て作業 | 完成の記念写真 |
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★暑い夏も整備に取組む仲間達 春から秋にかけての森は “蚊や蜂・虻などが笹薮や雑草を棲家として” 待機していて、人が来るのを待ち構えています。 防御上・長袖のシャツを着て「虫取りに来る子供達や散策に訪れる人達の安全を確保するため」蚊の棲家を刈り取る作業に取組みました。暑い夏は汗を流しながらの厳しい作業ですが、明るく綺麗になった満足感だけで作業に精出している仲間たちの姿に頭が下がります。 |
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階段の修理 |
繁った枝の間引き | 蔓延った蔓と格闘 |
最近は “山のオジサン(オジイサン?)” となってしまった編集子の、この1年の回顧録です

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