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―東京市及び神奈川県下の被害概況（３）― 県下の被害（１） 横須賀市 同市戸数17,000戸の内、焼失2,094戸、全壊1,761戸、半壊4,370戸で、ほとんどの家屋が被害を受け全市が壊滅し、死者742人、行方不明者26人となりました。 火災は地震発生直後稲岡・山王の２町から発して延焼し、若松・大瀧・山王・楠ヶ浦・稲岡等同市目抜きの大部分と佐野・中里の一部を焼き、２日午前５時鎮火しました。なお、鎮守府（ちんじゅふ）は震後約１時間で兵員を出動。消火活動を実施しました。 筥崎（はこざき）軍港の重油槽に貯蔵されていた重油80,000トンが火焔を揚げて流れ出し、第２区港外が火の海と化したので停泊中の艦船は港外に脱出しました。火の海は約４時間続き、タンク内の重油は十数日間燃えました。一時は噴火した山のように数十キロメートル離れた遠方から観測することができました。 同市の市街地はほとんどが丘と丘との間に開けているので、地震と同時に各所で丘陵や崖が崩壊して家屋を倒し、道路を埋めました。そのなかでも悲惨を極めたのは港町通りの崖の崩壊で、横須賀停車場より市内に通じる唯一の幹線道路全長約763mが埋没し、通行中の約70名が圧死しました。 『鎌倉震災誌』（昭和５年 鎌倉町役場）の記載内容から 浪川幹夫 |
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| 写真1 （『大正十二年 大震災記念写真帖』昭和6年 山田商店） |
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| 写真2 （『大正十二年 大震災記念写真帖』昭和6年 山田商店） |
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