鎌倉にゆかりのある方にお話を聞く…第4回 My 鎌倉
今回のゲスト
小林信夫さん(小林電機商会代表取締役)
 弓道で鎌倉の伝統的な行事に多く参加なされている小林さんは、地元のものだけでなく、伊勢神宮や明治神宮などの各地の行事にも参加し忙しい毎日を送っていらっしゃいます。そんな小林さんに鎌倉の人もあまり知らない、弓道の行事を中心にお話を伺いました。

「弓を伝える」

 私は鎌倉市古式弓道保存会という団体に所属して、24年ほど弓道に携わっています。そのため、私にとっての鎌倉は見るべき場所を語る街というより、弓道という伝統的な武芸を今に伝える歴史的な土地という感があります。  1月5日の鶴岡八幡宮の除魔神事に始まり、5月5日の草鹿(くさじし)、4月かまくらまつりの流鏑馬、9月16日の流鏑馬神事、10月10日の三三九除魔神事、など鎌倉の弓道に関する伝統行事は数多くあります。中でも草鹿は、頼朝公が狩りの習練をさせたというのが由来の、鎌倉ならではの行事ではないでしょうか。草鹿は、中心の「定める」や「肩先」「肩中」「草分け」「脾腹」など、鹿を模した的の当たった場所によって呼ぶ名称があり、どこに当たったかを言わなければならない問答があります。そんな草鹿を含め、鎌倉にとって伝統を覚え伝えるのはいいことだと思っています。ただ、お祭りなどの大々的なものでもない限り、自分たちの習練のためという考えがあるので宣伝はあまりしません。ですから、鎌倉の人でもあまり知られていない弓道行事は、多いかもしれません。  弓というものは、力が入ったり的に気を取られるととたんに当たらなくなってしまいます。本当に無心の状態になって肘や腕の位置の確認、体の組合せだけに注意して射るのです。的に当てるコツというより、射品(射るときの心構え、立居振る舞い)に重きをおく弓道に、私はまだまだ飽きることはないでしょう。  電気店経営という仕事柄か、歩いて行かなければならないような所はあまり詳しくありませんが、瑞泉寺の手前、川を入っていったところや、円覚寺に至る辺りの静かで開けた場所に落ち着きを感じます。後から観光的に作られたものが多い鎌倉の中では、覚園寺などが、自然が荒らされていなくて趣深いのではないでしょうか。見るべき仏像もありますし、商売っ気がないのか休みもきちんとあるのが逆に好感を覚えます。そんな随所に点在する鎌倉の神社仏閣の中には3ヵ所、弓道場を持つところがあります。そういうところにも鎌倉らしいところが現れているのではないかと思われます。
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