第88回 My 鎌倉   logo1
今月のゲスト

宇治 香 さん

NPO かまわ代表

[2016.2.16]
宇治香さん

うじかおるさんのプロフィール
昭和34年(1959年)  鎌倉市山崎に生まれ育つ。小学校は横浜国立大学附属、中学・高等学校は湘南学園に学び、大学では体育学を専攻。
平成12年(2000年)    18年間勤務したスポーツ関係の会社を満40歳で退職
平成13年(2001年) ソンベカフェ開業
平成20年(2008年)  NPO かまわ設立(代表に就任)
平成21年(2009年)  トランジションタウン鎌倉設立
        
鎌倉育ち
 
 宇治 香さんは鎌倉市山崎の北野神社近くで生まれ育った。子どもの頃は家の周囲に田圃が残っていた。1964年の東京オリンピックをひかえ宅地開発がひしひしと迫っていたが、自然環境は豊かで野山を駆け巡り毎日キャッチボールをして遊んでいた。小学校は附属だったが、3年生までは鉄道利用禁止だったのでバスを乗り継いで通った。高校生の頃はサッカー三昧だった。そのときお気に入りのスポーツブランドがあって就職するならその会社がよいと思った。そこで大学では体育学を専攻した。そのかいあって希望の会社に就職できた。商品開発に従事していた18年間は鎌倉へは寝に帰るのみのサラリーマン生活だった。2000年のミレニアムの年を機会に満40歳にして退職し地元鎌倉へ戻ることを決断した。何らかの形で生まれ育った鎌倉に役立ちたいとの思いがあったとのこと。
 


「NPO かまわ」とトランジションタウン鎌倉

  「持続可能な地域づくりのために、様々な場面に対して考え行動するための団体」の必要性を感じた市民が集まり、「鎌倉における人の輪」を意味する「かまわ」を2008年に設立した。翌2009年に英国発祥のトランジションタウン関係者が来日した。その活動に共感しトランジション鎌倉(略称TT鎌倉)発足。「トランジションタウン」はゆるい組織であり、各国・各地域で思い思いの活動をしている。近隣ではトランジションタウン葉山がある。また、湘南地域にはトランジションタウンという名称ではないが類似の活動をしている団体もあり、イベントの共催などで繋がっている。「かまわ」と「TT鎌倉」とは会員が重複しているが、「かまわ」の方が若者中心であるのに対し「TT鎌倉」は主婦からシニア層まで幅が広い。好きな活動に参加してもらっている。


「TT鎌倉」は多数のプロジェクトに分かれて活動している。詳細はTT鎌倉のチラシを参照下さい。プロジェクトの一つである「鎌倉あるものさがし」は宇治さん自らが主宰している。
 写真をクリックすると大きくご覧になれます  
TT鎌倉のチラシ
 「トランジションタウン鎌倉の活動紹介ビデオ」

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鎌倉あるものさがし(第1回 2010/12~直近第38回2016/2/1 百八やぐら再訪) 

 ご存知ない方のための一例です。
第28回(2014/6/16)
ナイトウォーク 初夏 夜の自然に親しむ

行程:鎌倉駅/大船駅集合~天神山・北野神社~山崎バス停~鎌倉中央公園~大船駅解散  

山崎は古くは縄文・弥生時代から人がすみ、鎌倉道と江の島道の分岐点であり、
中世にあっては戦略上の重要地点であった。北野神社や十王堂跡の説明はつきる
ところがない。また典型的な谷戸であり里山が形成されている。特別緑地保全地
区でもある。中央公園は整備されたが、日没後は自然の中で五感を開き、生命の
いとなみを感じ、暗闇に身をゆだねると思いがけない発見ができる場所でもある。

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地図

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集合 北野神社参道
 集合  北野神社参道
北野神社境内 天神山緑地解説板
 北野神社境内  天神山緑地解説板
宝篋印塔(ほうきょういんとう) 道標
 宝篋印塔(ほうきょういんとう)  道標
山崎緑地田圃 夕闇迫る中央公園
 山崎緑地田圃  夕闇迫る中央公園
 
 「鎌倉あるものさがし」は正式のものは2016年2月で38回を数えるが、学校関係など非公開のものを含めると100回以上実施している。不定期開催なので参加はTT鎌倉のご案内に注目してほしい。(問い合わせ先:0467-61-2055 ソンベカフェ)

そもそも「鎌倉あるものさがし」の構想は、鎌倉に住んでいるにもかかわらず鎌倉幕府がどこにあったかを知らない人が結構いるという事実だった。鎌倉に関する基本的な知識が本当の鎌倉の良さを知るポテンシャルになる。よく知ることで愛着が生まれる。更により良くしたいと思う。それを皆で共有する「地元学」の原点である。との信念による。
従って宇治さんの案内は単なる寺社仏閣の観光ガイドではなく、地勢や博物更には環境問題から生活習慣に至る「思い」が伝わることを念じつつ行っているとのことだった。
(ご案内より引用)「鎌倉をこよなく愛し、鎌倉の歴史、ガイドブックに載らない、鎌倉スポット、鎌倉の環境問題に詳しい。分かりやすくユーモア溢れるガイドにファン急増中」




編集人の一言
 
 編集人が戦後第一世代とすると宇治さんは1.5世代に当たる。少年期までは重なる部分があるが、早々と第二の人生を歩むべく決断し実行した点は敬服に値する。生まれ育った、あるいは育ててもらった、鎌倉へ何らかの形での恩返しをしたいという志に期待したい。
 


リンク集
▲TT鎌倉
▲NPO かまわ
「NPO かまわ」団体紹介
FB BookPage
トランジションタウンとは(Wikipedia)


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