第82回 My 鎌倉   logo1
今 月のゲスト

橋本治秀さん

かまくら ダイバーズ


[2014.7.31]
  橋本治秀さん

はしもと はるひでさんのプロフィール
昭和28年(1953年) 山形県尾花沢市に生まれる。
昭和50年(1975年) 鎌倉市寺分へ。
昭和55年(1980年) 旅行中、メキシコ カンクンにてスキューバダイビングと出会う。
昭和60年(1985年) ”かまくらダイバーズ”が産声をあげる。
昭和61年(1986年) 潜水士及びインストラクター資格を取得
平成 3年(1991年) 鎌倉市笛田に転居。
平成 6年1994(年) 神奈川県スキューバダイビング協会 常任理事
平成 7年(1995年) 第3回 国際親善水中競技大会にロジステックス副委員長として参加
平成10年(1998年) 5月 かながわ・ゆめ国体行事に ”魚になろう”Let ダイビング”として参加
平成21年(2009年) 5月 かまくら ダイバーズ(恭立株式会社)代表
平成24年(2012年) 神奈川県スキューバダイビング協会の競技力向上強化責任者



■ 鎌倉へ
 私は、西瓜が名産で銀山温泉が有名な山形県尾花沢市で、昭和28年に生まれました。
昭和49年に鎌倉市内に事業所のある企業に就職し、東京から通勤していました。翌年(昭和50年)に鎌倉市寺分へ、そして平成3年に市内笛田に転居し現在に至っています。
 鎌倉は、日本中知らない人がいないほどの観光地であり、四季をとわず観光客が多いが、住宅地は緑も多く自分が住んでいる場所などは、畑・田んぼなど静かで住み易いところでもあります。



■ 登山からダイビングへ
 学生時代から、冬には南アルプスの駒ヶ岳方面へ登山に行っていました。夏にはトレーニングとして丹沢登山をしていました。
 昭和55年にメキシコのマヤ遺跡への旅をした折、カンクン(カリブ海)で素晴しい海と、ダイビングに出会い、魅せられダイビングへ進むことになりました。
  


■ スクーバダイビングとは
<歴史>
 第二次世界大戦が終わってまもなく、アメリカではスキンとスクーバダイビングへの興味が高まり、独立したダイバーのグループがクラブを全国的に結成するようになりました。
 1954年、YMCA、赤十字、科学アカデミー(National Academy of Sciences)の専門家が集まり、急速に発展を始めたこの活動の安全性に対処すべくCNCA( the Council for National Cooperation in Aquatics)を結成しました。1954〜1955年の冬にかけてCNCAのコース・アウトラインを使ってBernard E.Empletonが、米国で始めてスクーバのテストコースを開催しました。このコースで使われた資料が、1957年に「The Science of Skin and SCUBA Diving」(スポーツ潜水の科学と実際)として出版されました。このテキストは「The New Science of Skin and Scuba Diving」として第2版が出版され、それ以降第6版まで改定され、15年以上にわたって多くの団体で使われるようになりました。
 YMCAは指導の独自のコースを発展させて、1959年に初めてYMCAスクーバ・インストラクターを認定しました。このプログラムはアメリカで最初のコースでした。

<スクーバとは>
 英語のSelf Contained Underwater Breathing Apparatus のアクロニムです。

<スクーバダイビングをするためには>
  • スクーバ・タンク (普通の空気)
  • レギュレーター  (タンク内の圧力を呼吸に適した圧に自動的に調整しダイバーに供給する。
  • ダイビングスーツ (低体温と皮膚の損傷から保護する)
  • BC、BCD (水中では浮力を調節 水面では救命具同様)
  • マスク (水中メガネ)
  • フィン (足ヒレ)
  • スノーケル (水面で顔面を水につけたまま呼吸できるようにする)
  • ウェイト (余分の浮力を相殺し潜行を可能にする)
  • ウェイトベルト (ウェイトを身体に固定する)
  • 残圧計 (タンク内の空気の残量を表示する)
  • 深度計 (潜水深度を表示する)
  • コンパス (方位磁石)
  • ダイブコンピューター (減圧症への罹患を回避するため、水深の履歴から減圧停止の必要性、手順などを計算しダイバーに指示するコンピューターである)

 上記の器材を使用し新世界である海の中、綺麗なサンゴ礁・色んな生き物を見たりすることで、海の中はこうなんだと感動を覚えることが出来る。 又、海だけでなく淡水でもダイビング出来ます。

<注意>
 一般の人が行うのは、「ファン・ダイビング」や「レクリエーショナルダイビング」という、海底の散歩や遊泳することを楽しむレジャーやレクリエーションとしてのダイビングです。

潜水服  スクーバダイビング
ヘルメット潜水服とスクーバダイビング(比較する写真(引用))

装備  レギュレータ
装備(ジャケットの裏に空気タンクがある。右のS字マークの器具はレギュレータ(SCUBAPRO社製))



■ 上級ライセンス取得とダイビングスクール開校

 世界中の海でもぐるために国際ライセンスが必要です。更に、後進の指導にはインストラクター資格と同時に救急法の資格も必要です。国内では潜水士の資格、更に空気ボンベの充填には高圧ガス取り扱いの資格も必要です。これらは安全にスクーバダイビングを楽しむための条件です。初めは趣味で始めたダイビングですが、上級資格取得を目指し勉強しました。そして定年退職後、正式にダイビングスクール「かまくらダイバーズ」を開校しました。

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各種免許証(右側はDANJapanによる酸素救急法の上級者免許)

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潜水士免許証

<ライセンス>
 ライセンスとは免許証のことを言い、スクーバダイビングにおいては潜水士と言います。
 皆様が講習後に受け取っている物は、各団体が発行している認定書(CERTIFICATE)いわゆる C カード呼ばれているものです。Cカードは知識と技術の取得を証明する認定書です。

 当方の上級講習は、エアーステーション、スイミングアセント、スクーバー着脱操作等です。
  1. エアーステーション
    1. プールの底に複数のスクーバセットを適切な間隔で置き、これをエアーステーションとして、水平潜水で、巡回する。
    2. スクーバから離れる時には必ずバルブを閉じる。
    3. スクーバ間の水平潜水では、必ず息を少しずつ吐き出して、次のスクーバに到着する時には、概ね吐き出した状態で、マウスピースをくわえ、バルブを開いて呼吸を開始する。この息を吐き出すことがスイミングアセントの訓練にもなる。

  2. スクーバ着脱操作(あらかじめ水中に輪を取り付けておく)
  1. ダイバーは、水平を保ちながら輪に向かい、ボンベを頭の前に持ち輪をくぐる。
  2. ダイバーは、くぐり抜けた後ボンベを頭上から背中に移動させる。



 「かまくらダイバーズ」の教育方針
 スクーバダイビングを行う上で重要な基本技術には、logo
  • 呼吸 (深くゆっくりとした呼吸が必要)
  • 中性浮力(平均比重を水の比重と合わせ、体は浮く事も沈む事も無くなる) 
  • 圧平衡体(耳内、肺、頭部などに空間があり、水圧に応じて意図的に圧力を調整しなければ、激痛となり、場合によっては重大な障害が生じること)
などがあります。その為に「その人に合った講習」を心掛けています。

「かまくらダイバーズ」が大事にしていることが3つあります。
  • 自分のことは 自分で行う事!
  • 気配りをしっかり行う事!
  • バデーシステムをしっかり行う事!

 「かまくらダイバーズ」は、1985年に産声をあげてから、ずっと良い仲間たちに囲まれ今があります。 ダイバー仲間は主に神奈川在住の方々で構成されていますが、最近ではメンバーからの紹介で東京都、埼玉県、群馬県、千葉県からも葉山に足を運んでいただけるようになりました。
 年齢層は26歳から65歳と幅広く、スキルも今まさに始めたばかりのオープンウォーターからインストラクターまでおります。ダイビング雑誌主催のフォントコンテストで、2年連続優勝者もいます。

 スキルアップ講習とファンダイブは、主に葉山・大瀬崎で行っております。

 スキルアップ講習は歴史ある旧 YMCA アンダーウオータープログラムを基本に行っています。
 ファンダイブは個人のスキルや興味に合わせて葉山・大瀬崎の生態系や地形を楽しめるダイビングを行います。
 国内イベントは大瀬崎・河津・その他、海外ツァーは年に1回企画しています。

国内写真集(葉山)

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葉山 葉山


過去に企画した海外ツァーの場所は、サイパン 12回、ロタ島 6回、パラオ1回でした。

海外写真集(ロタ島)
ロタ島 ロタ島
 ロタ島




 和賀江島の潜水調査
 平成10年1月市民団体「和賀江嶋の復元の会」(高柳英麿代表)が、全国で史跡保存活動を展開している「日本ナショナルトラスト」と運輸省に働きかけ、現地調査を行って危機的な状況にある史跡の保存・復元に向けて第一歩を踏み出しました。

 神奈川スクーバダイビング協会に和賀江島の調査依頼があり、参加しました。地元漁業組合や逗子マリーナの協力を得て測量も行い、日本最古の港湾遺跡の全貌が判明しました。波止場は伊豆の丸石を積み上げたもので、修理されなくなって久しく、現在は大潮のとき上部が露出する程度に崩れています。平均水深は3メートル程度ですが水中に人工構築物と思われる遺跡もありました。

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(左)調査風景 (右)逗子マリーナー側から見た和賀江島


ロタ島 遺構
(左)その岩に人工的な穴が (右)遺構の一部

和賀江島現況

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(左)国道134号線側からの遠景−−手前は砂浜(中央の色が変わった部分は 大潮のときのみ現われる部分。さらに遠くの黒い筋が和賀江島
(右)逗子マリーナ側からの展望−−遠方左隅に江ノ島が見える。港湾遺跡がしっかり見えるのは大潮の干潮に限る。編集部撮影:2014/6/27 11:00頃。)



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和賀江島古図(引用)小坪側より見た想像図



■ 愛する海−−江ノ島の釣り客マナー教室−−
 最近の釣りブームはすごい。江の島界隈にも多数の釣り客がおとづれている。しかしその40%は初心者ということで、そのマナーの悪さが問われている。特にあまったコマセ(撒き餌)を捨ててゆくと、それが海底の汚泥の原因になる。 ダイビングをしているとよくわかる。そこで釣り客のマナー教育について関係者と相談した。釣りというのはダイビングと違って全国規模の組織が 充実していることがわかった。直近では全日本釣り団体協議会と2014年8月頃から具体的な啓発活動を開始する予定です。美しい海を維持するには 利用者が日ごろから注意することが何といっても大切です。


 リンク集
▲かまくらダイバーズ BBS
▲(一般社団法人)全日本釣り団体協議会(全釣り協)
▲スクーバ・ダイビングとは
▲ ダイビング器具



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