(左より2番目) 板状駒型
上辺左右に日月、中央に合掌六手の青面金剛像を刻みます。
下に正面を向いた三猿が彫られています。
享保三年(1718)の銘があります。


このころ第八代将軍吉宗による享保の改革が始まっています。前年に大岡忠相が江戸町奉行になり、この年に江戸に「町火消」を設置しました。
当時「大名火消」や旗本の「定火消」のほか、住民による組織もあったそうですね。しかし、いざとなると素人が中心、役に立たなかったことも多かったようです。
そこで、乱暴沙汰で問題を起こしていた鳶たちを「町火消」として抱えることにしました。
ガラは悪いが腕っ節が強く、火事場ではよく活躍。鳶の組織化はまさしく一石二鳥の名案とあいなった次第であります。