御小庵


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御小庵について


     桁行き三間 (約4.5メートル)、梁間二間、宝形造りで、鉄板瓦棒葺です。

     天保五年(1834)に、以前の建物が壊れたため再建されたのが現在のもので、 洞窟内には、石造の祠と天保五年 (1844) の五輪塔があるそうです。

     堂は正面と両側面に縁をめぐらします。正面中央間は双折桟唐戸の両開き、両脇間は腰付き格子、両側面二間が袖壁付き腰高格子窓、両側面の縁の後端に脇障子を設けています。

     丸柱に切目長押、内法長押、頭貫、台輪をめぐらしています。

     柱上に桁行き、梁行きとも獅子鼻を出ています。

     斗栱は拳鼻付き出組みで、正面中央間と両側面各間に中備斗栱一組を組み、流水文の彫刻支輪を用い、軒は二軒本繁垂木です。

     向拝は海老虹梁で、桁行き、梁行きとも彫刻木鼻を出し、二段の三斗を載せます。中備は龍の彫刻で、手挟みには松が彫られています。

     向拝部分は、彫刻装飾が多用され、幕末の装飾細部がみられるとのことです。