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鎌倉の散歩道−20
「おおみどう」  から  「なごえきりとおし」 へ
大御堂から名越切通しへ


今回は、鎌倉駅からバスで約10分の閑静な住宅街から
歴史溢れる山の道を紹介します

取材日: 2004年3月9日


 散策 コース 

大御堂橋−−− 田楽辻子の道
報国寺(通過)−−− 旧華頂宮邸(通過)
ハイランド−−− 見晴台−−−名越切通し
長勝寺(通過)−−−本覚寺(通り抜け)−−−鎌倉駅前


・・・・・部分が歩いたコースです
コース地図


大御堂橋(おおみどうばし)


鎌倉駅東口からバスに乗ります(下表のいずれかの路線)
4番のりば 「鎌20 大塔宮」行
5番のりば 「鎌23 鎌倉霊園」行
「鎌24 金沢文庫」行
「鎌36 ハイランド循環」行
バス停・岐れ路で降り信号を渡り少し歩くと大御堂橋に出ます。
ここは鎌倉市雪ノ下4丁目。橋の下の滑川は、右手に流れていって若宮大路と 並行に由比ガ浜に向かいます。
この近辺を大御堂ヶ谷と言い、源頼朝が鎌倉幕府を開いてから 鶴岡八幡宮の次に建てた父義朝への報恩のために建てたと いわれている勝長寿院(大御堂)があった所です。

大御堂橋の交差点 滑川
▲大御堂橋の交差点で右折
▲春の色の滑川


田楽辻子(でんがくずし)のみち


橋を渡ると、路はここから田楽辻子のみちと呼ばれ 滑川(なめりかわ)上流につながっています。
路の両側は閑静な住宅が広がり、いかにも鎌倉らしい路地光景です。 途中には釈迦堂切通し衣張山へ通じる路にも接しています。


田楽辻子のみちの案内板 田楽辻子のみちをゆく
▲田楽辻子のみちの案内板
▲田楽辻子のみちをゆく


旧華頂宮(かちょうのみや)邸


路はやがて、竹の寺と座禅で有名な報国寺へ出ます。
ここを右に曲がり宅間ヶ谷と呼ばれる深い谷戸を登ります。
途中には巡礼古道への上り口もありますが、今回はそのまま直進しますと すぐに立派な洋館が見えてきます。
旧華頂宮邸です。建物内部は拝観できませんがお庭は曜日によって 公開されていますのでお時間のあるかたはぜひお立ち寄り下さい。
旧華頂宮邸の詳細はかまくらの文化探検隊ページをご覧下さい。

旧華頂宮邸 林を抜けてゆく
▲旧華頂宮邸
▲林を抜けてゆくと・・・


鎌倉こども自然観察広場


さらに進み突き当たりの山道を登り路に沿って歩きますと広い広場にでます。 鎌倉こども自然観察広場です。豊かな自然とビオトープがあり子供たちが のびのびと遊んでいました。
ハイランドの住宅脇を歩き、「かまくら幼稚園」脇の見晴らしの良い場所で一休み。 ここは住宅地の道から真正面に富士山が見えるポイントとして近隣で有名なところです。

広場の池で遊ぶ子ら 幼稚園付近からの眺め
▲広場の池で遊ぶ子ら
▲幼稚園付近からの眺め


見晴らし絶好のパノラマ台


路沿いに自然林の中を進み、可愛らしいお地蔵様の前を右に曲がると、鎌倉と逗子の 市境の路に入り、ハイキングコースになります。
ちょっと横道に入ってパノラマ台(地図の見晴台)に登ります。 ここはほぼ360度の展望が開け、鎌倉市内を見下ろし、富士山を眺められる絶好のポイントです。
元の路に戻って、自然を楽しみながら尾根道を歩きますと、鎌倉時代に敵の侵入を防いだ 大切岸(おおきりぎし)が眼下に見えてきます。 ちょうどその大切岸の上を歩くことになります。

パノラマ台からの絶景 尾根道に入る
▲眼下に市内、右に富士が見える
▲尾根道に入る


名越切り通し


尾根を下りてくると、小さな広場に無縁諸霊の供養塔??があり、逗子のボランティアの 人たちが清掃をしておられました。年に二回きれいにしているとのことでした。
この広場を左に抜けていくと、鎌倉と逗子を結ぶ峠道とT字型に交わります(ちょうど置石のあるところ)。これを左に行くと名越切通しです。この先の道は岩盤になり、すべりやすく騎馬では通りづらい道だったろうと思われます。

広場の清掃をする人たち 岩盤の道
▲広場の清掃をする人たち
▲名越切通しにつづく岩盤の道

やがて曼陀羅堂跡の脇を抜け名越切通しにぶつかります。 鎌倉時代の面影を残した切通しはやっと人一人が通れるぐらいの狭い岩の隙間のようでした。
現在は落石の危険のため通行止めの柵が設けられ、右側に迂回路が出来ていました。
路を少し戻り、馬の侵入防止のために置かれた置石を見ながら急な階段を 下りて行きますと、路は長勝寺前の横須賀線の名越坂踏み切りに出ます。

通行止めの名越切通し 置石
▲通行止めの名越切通し
▲置石

ここで今回の散策は終りですが、鎌倉駅へ戻る途中には安国論寺や安養院などの お寺もありますのでお立ち寄り下さい。


制作: かぼちゃ 協力: NED、まもる

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