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鎌倉シニア通信特集・・・鎌倉の仲間達 No.47

湘南鎌倉生涯現役の会 CPCの会


2006年9月28日/10月19日取材

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(CPCの会のみなさん・鎌倉市中央図書館で)
CPCの会・鎌倉市中央図書館で

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湘南鎌倉生涯現役の会(略称「湘現会」)は1993年創立の団体で、現在の会員数は約100人とのことです。
この会は、「健康で元気でいたい、できれば社会のために何か役立つこともしたい、 生き甲斐のある生活を送りたい」人達の集まりです。

全員が対象の「例会」開催と、13に及ぶ「分科会」活動 が会の基本的活動だそうです。

CPCの会は分科会の一つで「地域社会(Community)に対して、写真(Photograph)の記録性を活用し、文化的貢献(Contribute)をしようとするものであり」 会名のCPCはこの三つの言葉の頭文字をとったのだそうです。

CPCの会の会員は現在14人です。


● CPCの会の活動

CPCの会はこれまで、数年間かかって完結するという比較的大きなテーマに取り組んできました。
毎月1回の例会の他は、随時各担当が自分の分担の部分をこなしていきます。

現在は

  • 鎌倉の谷戸の現状調査

    に取り組んでいます。

    この谷戸の現状調査以前に次のようなテーマに取り組んできました。

  • 鎌倉・太平洋戦争の痕跡(1998 〜 2003)
  • 鎌倉の忠魂碑(1998 〜 2001)
  • 鎌倉の今昔
    −写真に見る史跡碑とその周辺(1994 〜 1998)

    CPCの会では、これらのテーマについて、鎌倉市中央図書館・鎌倉近代史資料室の平田さんに協力し、得意のフットワークと写真の技を生かしてとりまとめてきました。


    ● 鎌倉の谷戸の現状調査

    鎌倉は古くから谷七郷(やつしちごう)とよばれ、三方をかこむ丘陵の山ひだに寺や武家屋敷が建てられ、谷戸を中心に人々の生活が展開されてきました。
    谷戸を訪ね歩けば鎌倉がわかるとさえ言われるほどです。

    CPCの会では、大きく変貌しつつある谷戸の奥を歩き、昔の地形の痕跡を求め、現在の姿を写真で記録することにチャレンジすることにしました。

    このテーマは、2004年の終わり頃から取り組み、現在対象とする谷戸の確定と地図の確保をする段階まで進んでいます。

    谷戸(やと)、谷(やつ)は主に関東地方(東京、神奈川)などで使われる。
    広辞苑によれば、『関東地方でいう。特に鎌倉辺に地名として多く現存。』


    (写真はCPOCの会の会員から提供を受けました)
    (宅間ヶ谷)
    (釈迦堂ヶ谷)
    宅間ヶ谷  釈迦堂ヶ谷

    (獅子舞ヶ谷1)
    (獅子舞ヶ谷2)
    獅子舞ヶ谷1  獅子舞ヶ谷2


    調査の仕方は、現在の陣容を4〜5人ずつ、東地区グループ、西地区グループ、南地区グループの3グループに分け、対象とする谷戸の実地調査をするという方法をとるとのことです。
    また、CPCの会の会員はそれぞれ全員が写真の腕自慢ですが、各グループの中に特に写真係を置き、各グループ横断の連携を計るような仕組みを取っているそうです。


    ● 2006年10月の例会

    2006年10月19日に行われたCPCの会の例会(毎月第3木曜日午前中)におじゃましました。

    この日は、2004年暮れから約2年かけた、調査対象とする谷戸の決定をする大事な日で、平田さんや地図をまとめる担当の人から説明がありました。

    (地図の説明)
    地図の説明

    地図は昭和29年の地形図(1/3000)と、現在の鎌倉市都市計画地図(1/2500)を比較しながら谷戸の変貌を踏査するのだそうです。

    対象となる谷戸は、文献や古い絵図から抽出し、現地調査をくり返して絞り込んできたもので、これが地区別にまとめられていました。
    しかし、詳細部分では、現状として谷戸が確認できないものもあり、この日はついに全て確定という結論は出せませんでした。

    例会は和気藹々と進められていましたが、たんたんと進むと言うより、個別の話に席を立つ人もいて、大いに楽しみながら進んでいたという印象を受けました。

    (例会の模様1)
    (例会の模様2)
    (例会の模様3)
    例会の模様1
     
    例会の模様2
     
    例会の模様3

    (例会の模様4)
    (例会の模様5)
    (例会の模様6)
    例会の模様4
     
    例会の模様5
     
    例会の模様6

    こういったペースで研究が進み、2年後を目標に「鎌倉の谷戸の現状調査」の報告書をまとめると皆さんは意気込んでいらっしゃいました。


    ● 2006年10月の実地調査

    2006年10月30日、南地区グループの方々の実地調査に参加させていただきました。

    この段階で、まだ調査対象とする谷戸が最終確認出来ていない以下の谷戸の確認作業のため、メンバーが鎌倉駅東口に集合しました。
    中央図書館の鎌倉近代史資料室の平田さんも参加しました。
  • 経ヶ谷
  • 蛇ヶ谷
  • 観音寺谷

    (鎌倉駅前で調査場所の確認)
    (琴弾橋を渡る)
    鎌倉駅前で調査場所の確認  琴弾橋を渡る

    琴弾橋を渡って、行く手を阻む大きな邸宅の門前で一瞬躊躇しましたが、門内に入り話を伺うと、何とこのお宅の庭がまるまる谷戸として保存されていました。

    奥様の案内で、谷戸の奥まで登り、住宅が建たないで保存されている谷戸と保存の苦労話を伺いました。

    (撮影するCPC会員)
    (谷戸の奥まで登る)
    撮影するCPC会員  谷戸の奥まで登る

    (庭から谷戸を望む)
    谷戸を望む


    編集子はこの谷戸だけで探索を失礼しましたが、さらに他の2つの谷戸を探索し、帰りがけに、この日の成果を話しながら美味しいビールを飲んだことと推察しました。


    ● 過去の調査報告

    CPCの会の過去の調査報告のうち、代表的な調査報告書の写真を以下にかかげます。

    これらの報告書は鎌倉中央図書館で閲覧することが可能です。

    (今までの報告書・背表紙)
    (鎌倉の今昔・内容の一部)
    鎌倉の今昔背表紙  鎌倉の今昔内容の一部


    また、同会会員の山さん個人のホームページに詳しくまとめられているのでリンクを張らせていただきました。

    「古都鎌倉の一隅から・・・」

    皆さんが張り切って進めておられる「鎌倉の谷戸の現状調査(仮題)」が、同じように取り纏められるのが今から楽しみに待たれます。

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    湘南鎌倉生涯現役の会
    • 世話役:渡邊 悌夫
    • 連絡先:0467(85)9331
    • 年会費:3、000円

    CPCの会
    • 世話役:植月浩視


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    制作:ひろさん

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