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鎌倉シニア通信特集・・・鎌倉の仲間達 No.41

(NPO法人)全日本シルバー社交ダンス普及協会


2006年3月5日取材

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(練習の合間に全員集合・2006年3月5日)
練習の合間に全員集合・2006年3月5日

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全日本シルバー社交ダンス普及協会は60才以上の社交ダンスの会です。
創立は平成13年(2001年)で、現在5年目です。

この会の目的は
  • 高齢者が社交ダンスを通じて仲間を作ること
  • 社交ダンスを通じて健康で長生きすること
等で、この結果、要介護老人や寝たきりを防止しすれば社会の役に立ちます。

全日本シルバー社交ダンス普及協会は概略下記のようなシステムです。
  1. 体験講習会で初心者を募集
  2. 入門コース(4月〜翌年3月)で40名〜50名がマナーと基本を学ぶ
  3. 入門コース終了後、初級コースで勉強しながら3つの賛助会サークルに参加できる
  4. 初級コースを終了すると更に2つの賛助会サークルに参加できる
  5. 更に1年経過後、上級サークルの参加資格ができる
従って、合わせて6つの賛助会サークルで社交ダンスを楽しむことが出来ます。

また、各賛助会の例会の他、ダンス旅行やパーティなど、年間を通じてダンスが楽しめる企画、運営を心がけているそうです。


■ 入門コースも卒業間近

最初おじゃましたのは2006年3月5日(日)で、2005年の入門コースの方々の卒業間近の練習風景を取材させていただきました。

この日の練習は鎌倉市深沢学習センターの3階で行われました。
参加者は約 40名ぐらいでした。
男性はワイシャツにネクタイ、女性はブラウスに長目のスカートといった服装が多く、 男女比は4対6ぐらいでした。
男女とも名札と番号札を付けています。
男女別々にそれぞれ一列に並び、番号順に男性から女性に申し込み、ペアが決まります。
残った女性は壁際に並び見守りますが、一曲ごとにペアの組み替えがあり、今度は残った女性が優先的に男性の申し込みを受けます。
組み合わせは公平に誰でもが異なった相手と踊ることが出来る仕組みでした。

(男性から申し込み1)
(男性から申し込み2)
男性から申し込み1   男性から申し込み2


ペアが決まると、先生の手拍子か音楽でステップの練習です。
この日の練習は前半はワルツでした。

なかなかペアの息が合わない場合もありました。

(息が合うと・・・)
(背筋が伸びて・・・)
息が合うと・・・   背筋が伸びて・・・

息が合わないと、男性だけで、手拍子による特訓です。
一般的に、女性の上達が早く、男性は自信を持ってリード出来ないし、女性も身を任せられないというような図式と見受けました。

(息が合わないと・・・)
(男性だけの特訓)
息が合わないと・・・   男性だけの特訓

どうも、男性が自信を持って女性をリードするぐらに上達していないと息が合わないように感じました。

山本理事長の話

社交ダンスは相手を思いやる心から始まります

社交ダンスは女性より男性が数倍難しいものです。普及協会では男性の育成に力を入れ、レッスンも男性が育っていける早さで行っています。
男性を育てるためには、女性の思いやりの心が大切です。


小休止の休憩があり、のどが渇くほど活発な運動量になっていました。

■ 後半はタンゴ

休憩後は先生が交代し、曲もタンゴに変わりました。
タンゴはさらに難物です。

(タンゴ1)
(タンゴ2)
タンゴ1   タンゴ2

(熱心な指導1)
(熱心な指導2)
熱心な指導1   熱心な指導2


と、このように、大広間一杯に、音楽に合わせて繰り広げられるレッスンは、快い汗を流し、お互いに笑顔で過ごす2時間でした。


■ 4月の新会員のレッスン拝見

この日のレッスンは鎌倉市笛田の相鉄ローゼン鎌倉店の3階の「湘南ダンス学院」で行われました。

2006年4月から募集した新入会員が続々と集まっていました。
この日は、入会後初めての方も2回目の方もいらっしゃって、はじめのうちは何かぎこちない雰囲気でした。

(場所は「湘南ダンス学院」)
(始めは柔軟体操・・・)
場所は「湘南ダンス学院」   始めは柔軟体操・・・


教室は2面に鏡が張り巡らされ、自分の姿を見ることが出来るようになっています。
先ず柔軟体操から始まりました。
初回の方もいらっしゃるため4月は基本的なことを中心に教えるのだそうです。

最初はマンボのステップ。
男女が向き合って行きつ戻りつの繰り返しですが、先生の手拍子よりも曲がかかった方が皆さんの調子は良くなるようでした。

続いてジルバ。
ジルバで初めて相手と組んで踊るので、申し込み方などマナーも一緒に習います。

(マンボの基本ステップ・女性)
(マンボの基本ステップ・男性)
(ジルバ初めて相手と組む1)
マンボの基本ステップ・女性
 
マンボの基本ステップ・男性
 
ジルバで初めて相手と組む

(ジルバ初めて相手と組む2)
(鏡の前で・・・1)
(鏡の前で・・・2)
ジルバで初めて相手と組む
 
鏡の前で・・1
 
鏡の前で・・・2

この日も一曲ごとにパートナーが変わるので、終わりに近づくとぎこちなさが取れて、和気藹々の笑顔がこぼれるようになっていました。

■ ダンスの効用

この全日本シルバー社交ダンス普及協会では、入門コースで4月から翌年3月まで学んだ後、初級コースに進みます。
初級コースで学びながら3つの賛助会サークルに入ることが出来、初級コース終了後は更に2つの賛助会サークルに参加できます。
もう1年経過すると上級サークルでも受け入れてもらえるなど、合計6つの賛助会サークルが力量に応じて用意されているそうです。

ですから、入門コース、初級コースの間はほぼ毎週社交ダンスのレッスンを受けるチャンスがあり、サークル活動に参加するようになっても、各サークルの例会は毎月10〜12回開催されるので定期的にダンスを楽しむことが出来るようです。

体に無理のかからない社交ダンスは高齢者の健康維持に最適の趣味と言えそうです。

また
  • 身の回りのお洒落に気を配るようになる
  • 美しい音楽に乗って楽しく踊る
  • 知らず知らずのうちに一万歩以上を歩いてしまう
  • マナーとルールを大切にするようになる
などいろいろな効用があるようです。

またこの協会では、競技ダンスを目指すのでなく、健康増進のための社交ダンスを目指すという基本姿勢があるため、比較的安価でダンスが楽しめるようです。


■ 協会の歴史

昭和60年に風俗営業法が改正。社交ダンスの教室に対する規制が緩和され、更に数年経って「社交ダンス教室」は風俗営業法から完全に外されました。

山本理事長は昭和60年に社交ダンスのプロの資格を取り、一緒に指導していた仲間達と 60才以上のダンスの会「シルバーダンス60」を設立しましたが、任意団体ではいろいろと限界があり、若い人達の提案もあって、その頃国や県が推奨し始めていたNPO法人を設立することとし、平成13年9月にNPO法人として認証されました。

(NPO法人)全日本シルバー社交ダンス普及協会は、 前身の「シルバーダンス60」から数えると20年の歴史を刻んだことになり、年配者に対する社交ダンスの指導法のノウハウを数多く蓄積してきたとのことです。

また、同協会は鎌倉市の主催する鎌倉市市民文化祭に参加するなどいろいろの行事に参加するほか、社会貢献の一つとして知的障害者への社交ダンス指導を毎月行っているなど、NPO法人としての活動も着実に行っています。


(鎌倉市市民文化祭(2005年)でウインナワルツを披露)
鎌倉市民文化祭(2005年)でウインナワルツを披露


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(NPO法人)全日本シルバー社交ダンス普及協会
  • 連絡先:代 表 山本芳子
  • 電 話:0467-61-3021
  • 先 生:山本さんの他に3名
  • 会 員:400名
  • 入会金:2000円
  • 会 費:1000円
  • レッスン料:6,300円(1ヶ月4〜6回)

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制作:ひろさん /取材・協力:高山

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