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編集部員のリレー随筆(19):

能登半島の旅

取材日 2007年10月3日

 10月上旬、所用で和倉温泉に行くことになり羽田から能登空港ま で飛びました。 空港から和倉温泉までは「のと恋路号」なる定期観 光バスに乗りました。

九十九湾
▲九十九湾
恋路海岸
▲恋路海岸

観光バスの乗客は私一人で運転手と世間話をしながら走りました。 恋 路海岸は昔の恋物語ですが、近年は若い男女が都会へ出ると仕事のない 地元へ帰郷せず半島は過疎化するばかりだそうです。  ちなみに石川県の人口は全国で35位なのに人口当たりの道路整備率 は3位です。

塩田村
▲塩田村
千枚田
▲千枚田

 日本海の荒波に洗われる海岸での製塩は最盛期には年産3万トンを誇って いたそうですが、多大な人力を要する生産方法は採算が合わず今では観光用 に細々と作業されています。 千枚田も見るからに作業効率は悪そうで大半 はボランティアによるそうでした。

海辺の風景
▲海辺の風景
千体地蔵
▲千体地蔵

 その昔、半島は輪島塗の素材のような優良材を多く産出していましたが、安い 外材の流入、人手不足による管理不十分で山は荒れるままです。 また、夏の猛 暑のせいか今年の松茸は不作予想です。

海辺の岩
▲海辺の岩
能登空港
▲能登空港

 四季の変化に富み豊饒なはずの半島も無計画な開発、公共投資に反比例する 人口の過疎化などの諸問題が山積しています。  小松空港がありながらこの能登空港、一日ANA二便きりの過疎空港から羽田へ 戻りました。

制作 湘南太郎


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