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編集部員のリレー随筆(17)

ヤマアジサイの栽培

制作:ひろさん

猫額の庭に適した鉢植えのヤマアジサイを栽培し始めて3年を迎えた。
その経過を記してみる。

○ 出会い

「鎌倉の仲間たち」の取材で『鎌倉アジサイ同好会』を取材したのが2005年の5月のことだった。
この会は日本の自生アジサイ(ヤマアジサイやエゾアジサイなど)を栽培することを目的として結成された会で、毎年5月下旬にフラワーセンター大船植物園で展示会を開いていた。

その展示会で鮮烈な出会いがあった。

(紫変化)
紫変化


花の色は強烈な色あり、淡い色有りで色とりどりだったが、額の繊細さ、可憐さは目を見張るばかりでたちまち虜になった。

ヤマアジサイの魅力は
  • 花の色が多彩である
  • 花びらだけでなく額が美しい
  • 楚々とした風情がある
  • 栽培は4号ないし5号鉢なので広い庭を必要としない
  • 挿し木で簡単に増える
  • 栽培が簡単
など、かなり手軽と言える。

○ 苗木の入手と挿し木 2005年6月

鎌倉アジサイ同好会の会長宅に取材に行った際挿し木のこつを教えてもらった。
  • 苗をもらう場合、枝をビニール袋に入れ水で浸し輪ゴムで密封、これで数日は保つ
  • 用土は鹿沼土
  • ビニールポットに 1.かわらけ 2.新聞紙 3.鹿沼土 の順に入れ 苗を挿す
  • 挿す際、根が出る部分に活性剤(発根を促す)などを塗る(浸す)
  • 挿した後に小石を置く(根の部分が押さえられた方がよい)
  • 半日陰に置き水やりを絶やさない
  • 挿す時期は梅雨時

苗をゲット
 
使うもの
 
鹿沼土をポットに入れる
(苗をゲット)
(挿し木に使うもの)
(鹿沼土をポットに入れる)

挿す
 
石を載せる
 
まとめてトレイで管理
(挿す)
(石を載せる)
(まとめてトレイで管理)

苗木は「クレナイ(紅)」と「ベニガク」を頂いた。

挿し木の成功率は10鉢中9鉢で90%だった。

2005年の夏は、頻繁に液肥を与え育成に努めた。

○ 挿し木した苗に花芽がついた 2006年6月

翌年、2年目を迎えた苗木のうち半分ほどが花をつけた。

挿し木した苗の花芽
(挿し木した苗に花芽がついた)

そして開花。
ただ、花の色はまだまだ未熟???

クレナイ
 
ベニガク
(クレナイ)
(ベニガク)

○ 2006年の挿し木と2007年の開花

2006年は、上記のクレナイとベニガクの他に
  • 木沢の光
  • 甘茶
が仲間入りした。

この新しい苗木の内、木沢の光と甘茶が2007年6月に花をつけた。

木沢の光
 
甘茶
(木沢の光)
(甘茶)

また、3年目を迎えたクレナイは、4号鉢で5つの花をつけた。

(3年目のクレナイ)
3年目のクレナイ

3年目を迎えたベニガクは、6鉢に増え、全鉢に花がついた。
最初に挿し木した株は4号鉢で4つの花をつけた。


(3年目のベニガク)
3年目のベニガク


という訳で、猫額では、品種を増やしながら庭に負担をかけないような、簡単なヤマアジサイの栽培に励んでいるが、発色についてはまだ未熟でどうしたらよいか勉強中である。


制作:ひろさん



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