友の会・アウトドア同好会(第20回)
佐助川・扇川をたどる
鎌倉の水辺をたどる(第5回)
2007/12/25



 4人が市内の2つの川をたどりました。
 
 市役所前を通り、確定申告などでお世話になる税務署の先の信号を右折すると、
 左手に佐助川が見えます。流れを見ながら進むと、未だ開いていませんでしたが、
 葛切りなどを食べさせる甘味処。ここのご主人が飼っていた「鎌倉メダカ」が、今市役所前の
 池に放たれ、保存されています。メダカは移動能力が低いので、生息する地域によって
 独自の進化を重ねてきたそうで、藤沢や小田原にも固有種が保護されているとか。
 「佐助稲荷道」の道標があるところで、川は二手に分かれています。先ず直進すると、
 すぐ暗渠となります。どうやら、銭洗弁天へ通じているようです。ここの人の話では、
 池の水は循環している、一部が流出しているかも知れない、ということでした。
 戻って佐助稲荷に向かうと、暗渠の先にコンクリ製の溝が見え、水も少し流れています。
 林立している幟と鳥居の下を上がると、本殿に出ます。右手、奥に「霊狐泉」がありました。
 底は石で覆われているので、湧出しているのは見えませんが、下見の時の掃除している人や
 社務所にいた人の話では、奥の山に降った雨水がこの泉に湧いてくるとのことでした。
 本流の水源地は標高が一番高い支流のそれだそうです。銭洗弁天とこの池とどちらが高いか
 不明ですが、心情的にはこちらに軍配を上げ、佐助川の水源は「霊狐泉」としました。
 市役所通りを横切ると佐助川は川幅を少し広げ、途中から左に変わり、左手側からも
 流れがあるように見えました。暗渠の上をたどり左折して、中央図書館を左に見て、
 その先の信号を左折すると、鎌倉十橋の一つ「裁許橋」です。大理石の欄干に「佐助川」と
 ありました。
 この橋の近くに「問注所」があった所から名が付けられたとか。
 この橋の下流側が草むらとなっているので入ると、コンクリ製のコの字の護岸が
 カーブしているのが見えました。この形の護岸は最後まで続いていたので、川を特定するのに
 役立ちました。
 戻って、信号を左折すると御成通りです。ここには暗渠らしきものは見えません。
 右折して、左側の路地に入ると川が見え、江ノ電の下を流れていました。踏切からも木製の
 枕木が見え、川があると知られます。
 下馬四つ角を渡り右折すると、十橋の一つの琵琶橋。この下が佐助川のようで、
 すぐ下で滑川に合流しているのが見えました。付近に落ちる川は見あたらないので。
 となると、佐助川は、若宮大路の下の辺りで大きくカーブしています。横須賀線の踏切手前の
 滑川にかかる橋からも合流点が見えました。岸にジョウビタキが見える、と教えてもらいました。
 踏切を渡り、左折した先の大町橋から上流左に、扇川の合流点が見えました。
 ラーメン大新を右折すると小町橋。下は扇川で、農協市場の先からも、スルガ銀行前からも
 見えます。その先は暗渠で、若宮大路を斜めに横切っています。
 小町通りに入り、最初の十字路から以前は川がよく見えたのですが、
 下見の時、ありませんでした。
 今、おかしいと思いよく見たら、松飾りを商う露店となっていて、
 その隙間からわずかに川の片鱗が見えました。小さな欄干に瀬戸橋。
 次の四つ角を左折すると、線路手前に流れが見えました。流れに沿って少し入ると
 行き止まりです。線路沿いに行くと、右に左に現れ、途中で行けずです。右に行くと、
 川喜多旧宅に出ます。左折すると、左手に流れが現れ、川沿いに進めます。
 扇川は平成8〜9年にかけて、川の生き物に優しい多自然型に改修工事が行われ、
 鎌倉メダカなどが放流されたとか。その後、スジエビやモズクガニ、カワニナなどが
 生息するのが観察され、ホタルの飛ぶのも見られるようになっていると、聞きます。
 説明板が立っていました。
 横須賀線をくぐり、海蔵寺に向かいます。扇川は、道の左を流れています。
 化粧坂から暗渠で流れてきているのが、川からも暗渠のふたからも分かります。
 下見のとき、化粧坂に行きましたが、この坂の標識が立つ辺りで溝は絶えていて、
 水源らしきは見えませんでした。
 海蔵寺の裏手にある池に、岩盤上を落ちる水が見えました。この上を扇川の源流と
 決めさせてもらいました。
 駅へ戻り、解散しましたが、3時間近くも掛かってしまいました。予定していた
 「御谷川」は後日、別の川と組み合わせて歩くことにします。

文:亜郁・製作協力:姫野

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