第34回 My 鎌倉  
今月のゲスト
中村藤一郎さん

中村 藤一郎 さん

--- 「鎌倉朝日」 編集主幹 ---

タウン誌「鎌倉朝日」の記事を求めて
一日中鎌倉市内をかけずり回る日々・・・


鎌倉の史跡と文化遺産を守るため、
思い切った発想の転換を訴える中村さん


[02.7.29 鎌倉市大町・「鎌倉朝日」にて]


なかむら・とういちろうさんのプロフィール
静岡県浜北市出身、鎌倉に住んで三十年ほど。1964年朝日新聞入社、第一線 の記者として米沢・鎌倉通信局長、北埼玉・函館支局長、東京本社電波報 道部デスクなどを歴任。1998年5月から鎌倉朝日編集主幹。




■根っからの新聞記者


今の私は「鎌倉朝日」と切り離して自分を語ることは出来ませんね。(笑い)
鎌倉朝日を通じて、鎌倉を見たり、鎌倉の将来を考えたりしています。

朝日新聞時代は、いくつかの通信局長、支局長を歴任し、本社の編集局電 波報道部次長(デスク)を勤めました。

「鎌倉朝日」の創刊は、私が鎌倉通信局長時代(1973年〜79年)に、販売店の店主から、タウン誌発行の相談を受け、相談に乗ってあげたのが発端です。
そのときは自分が鎌倉朝日にこんなにのめり込むとは思っても見ませんでした。(笑い)

  鎌倉朝日創刊号

(鎌倉朝日創刊号)
1979年4月創刊

■鎌倉の独自性と活性化


鎌倉朝日の取材で、毎日いろいろなところに顔を出しますが、そこで過激 な発言をすることがあります。(笑い)

鎌倉は、山と海に囲まれた自然の砦ともいわれ、鎌倉幕府が開かれてから 800年を数えます。
京都や奈良と違って武家による政治の中心地となり、日本の歴史に新しい一ページを加えました。

四十キロ平方しかない狭い土地に、150ほどの寺院・神社があり、3,500体ほどの仏像がまつられています。
これは、鎌倉に花開いた中世文化の証でもあります。
いかにして、中世の政治と文化の発祥の地を後の世に伝えていくのか、これがこの地に住む人に課せられた責任でもあります。
緑と文化を守りながら、鎌倉の活性化を成し遂げてゆく。これは並大抵の ことではないのですが、大胆な発想と思い切った転換が必要だと思います。

  現在17万人の市民数をもっと減らせないか?
市の職員数は市民数に比例して減らせないか?
市内の車の通行量は減らせないか?
市民の利便性はこれ以上追求しないことが可能か?
 

などなど、物議をかもす発言は、鎌倉の自然と中世の遺構を守るために常々考えていることから発するわけです。(笑い)

■市民のための「鎌倉朝日」


鎌倉朝日は朝日新聞専売所(ASA)の読者サービスの一つとして1979 年4月に創刊されました。

月1回(原則第1月曜日)の発行で、02年8月号で281号になります。
鎌倉を中心に、湘南一帯に配布されます。
発行部数は7万部です。

鎌倉朝日編集スタッフ

(鎌倉朝日編集スタッフ)

  月1回のタウン誌に読者が求めているのは、不偏不党、暴力や腐敗との闘 いなどは勿論ですが、それほど高邁なものでなくても、もっと身近なニュ ースではないかと思います。

温かみのある身近な話題、血の通った生きた記事をきめ細かく提供するこ とが大切で、そういったニュースを求めて取材しています。
売れ行きの悪かったコンサートのチケットが、鎌倉朝日の紹介記事のおか げで売り切れた、などと聞かされると、ますます取材に力が入りますね。

特に力を入れる記事は一面のトップ記事です。
話題性、時代性、独自性、地域性など新聞記事に要求されるあらゆる要素 がうまくミックスすると「ヤッター」と叫びたくなります。(笑い)

二、三面は鎌倉の近代史に関連した郷土史、人の紹介、行事や祭りなど 「街角」の記事です。
四、五面は行事お知らせの記事で、広報の手段を持たない人たちのお役 に立てば良いと思っています。

七面の「古都点描」は51回を数えますが、市内に点在する寺社や歴史 的文化財は、市民(国民)の財産でもある、との考えで、これらを守り 伝えていく一つの手段として始めました。

西松凌波画伯の描く墨彩画は毎回好評で、カラー印刷でお見せしたいほどの出来映えです。

  西松凌波画伯の長谷の大仏

(西松凌波:長谷の大仏)
鎌倉朝日平成12年1月号掲載

取材には協力的なところもあれば難儀するところもあります。
また、思うように書けず恥ずかしい思いをすることもあります。

各面の連載物や記事の反響は毎号沢山あり、新聞を心待ちにしている読 者がいることは大きな励みになります。

市民が支える市民のための「鎌倉朝日」でありたいと願い、毎日鎌倉市 内を駆けずり廻っています。(笑い)



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