第83回 My 鎌倉   logo1
今月のゲスト

溝口 文子 さん

(公財)鎌倉婦人子供会館 理事長

[2014.11.10]
溝口文子さん

みぞぐち ふみこ さ んのプロフィール
昭和10年(1935年)  東京に生まれる。 夏休みを鎌倉で過ごす。
昭和33年(1958年)  東京女子大学卒業 
昭和50年(1975年) 笹目に新居を建てる。
平成 5年(1993年)  (財)鎌倉婦人連合同窓会 評議員 
平成11年(1999年)
~平成23年まで 
 鎌倉簡易裁判所調停委員 後に司法委員を勤める。
平成17年(2005年) (財)鎌倉婦人子供会館 理事長となる。 
平成24年(2012年) (公財) 鎌倉婦人子供会館 理事長

鎌倉
 
 私は東京で生まれ育ちましたが、夏休みには一家で鎌倉で過ごすならわしでした。戦後、結婚してからは夫の任地の関係で海外に暮らしていましたが、主人の実家がある鎌倉に住むようになり、昭和50年に将来のことも考えて笹目に新居を構えました。平成5年に夫が退官しましたので、鎌倉の地に住まうこととなりました。そして、鎌倉婦人連合同窓会との関係ができ、先輩から評議員になるようにいわれ、さらに平成17年には名称を替えた鎌倉婦人子供会館の理事長に就任しました。



鎌倉婦人子供会館とは
 
 戦後の昭和28年、子供達の勉強の場があったらとか、母親や婦人達のお稽古や勉強に使える場所が欲しいとの思いが女性達の間で次第に盛り上がってきました。

 当時、鎌倉市には公民館のような建物が無かったことから「私達の手で作りましょう!」と鎌倉在住の30校の旧制女学校等同窓会の有志が集まり、鎌倉連合婦人同窓会を結成し具体的に種々行動を起こし、一年後の昭和29年2月には財団法人 鎌倉連合婦人同窓会が認可されました。地域の文化向上、子供達の勉学の場、そして婦人達の集会場、福祉事業にも協力する、等々を目的としていました。現在は16の同窓会が加盟しています。

 平成11年4月より 財団法人 鎌倉婦人子供会館と名称が変わりました。その後制度改正にともない平成24年に 公益財団法人 鎌倉婦人子供会館となりました。

 創立メンバー  現在会館を支えている同窓会 
 青山学院    
 跡見学園   
 桜蔭会   
 桜楓会   桜楓会(日本女子大学)
 鴎友会   鴎友会(府立第一高等女学校、都立第一高等女学校、都立白鴎高等学校)
 鶴風会  
 さがみの会   さがみの会(東京女子大学) 
   佐保会(奈良女子大学)
 作楽会   作楽会(東京女高師付属高等学校、お茶の水女子大学付属高等学校)
 自由学園   
 松韻会   
 松桜会   松桜会(府立第三高等女学校、都立駒場高等学校)
 尚絅会   尚絅会(鎌倉女学院) 
 松操会   松操会(三輪田学園高等学校) 
 女子学院   
 白菊会   白菊会(東京女学館) 
 白百合会   
 篁 会   
 津田塾  津田塾(津田塾大学)
 東京女子医科大学   
 常磐会   常磐会(学習院女子部) 
 フェリス    フェリス(フェリス女学院) 
 雙葉学園   雙葉小百合会(雙葉高等女高校、雙葉学園高等学校)  
 文化学院   
 真澄会   真澄会(神奈川県立第一高等女学校、県立横浜平沼高等高校)  
 みこころ会   みこころ会(聖心女学院)  
 メープル   メ ープル(東洋英和女学院) 
 山脇    
 理泉会   
 若葉会   
 音楽学校関係者
 有志会
 
(30団体) (16団体) 



鎌倉婦人子供会館の活動

(1)教養事業
 
 生涯学習の為の講演会・講習会や講座等のイベントや催しを開催しています。

(2)施設の貸与

 法人が所有する20室(ホール・会議室・調理室・茶室を含む)を鎌倉市周辺地域を中心とした一般の人々に貸与する。主として公益目的事業に貸与しています。 

(3)福祉事業

 毎年鎌倉市及び 社会福祉法人 鎌倉市社会福祉協議会を通じて、地域社会に必要なものを援助しています。近年の主な寄贈品は以下の通りです。

 会館創立50周年記念事業として平成14年及び15年の2回にわたり、軽自動車2台ずつ計4台を鎌倉市に寄贈。その他:大型避難用手押車・電気自転車・イーバックチェアー(障害児童階段避難器具)・催事用テント・各種健康測定器・プロジェクター・エアーコンディショナー・折りたたみ机等を寄贈。

 又、鎌倉市及び周辺地区の福祉擁護施設への助成も行っています。市内の擁護老人施設での奉仕活動を行い、生活保護受給世帯の新入学児童、生徒への支援、災害被災地への寄付等も行っています。

 これらの活動の為の資金源として、同窓会や、有志の方々の奉仕により毎年秋に鎌倉市、鎌倉市教育委員会、社会福祉法人 鎌倉市社会福祉協議会から後援を受け、大バザーを行って行っています。又、夏にはミニバザーも開催しています。
 バザー

編集者より
 
毎年、10月に入ると大バザーの為に溝口理事長のケーキ作りが始まります。100個以上を作り、ラッピングし準備をされます。当日は、人気の商品で瞬く間に売り切れになるそうです。



会館の建物の歴史

 婦人子供会館は一の鳥居にあった一軒家を購入して昭和28年に事業を開始しましたが、昭和33年に電電公社(現NTT)に売却、秋場小児科医院閉院にともない土地付きで購入。旧病室を教室に転用。昭和44年に本館建設、昭和57年に新館を増設しました。旧館は昭和8年に建設されたもので築81年を迎え、耐震性が心配なので建て直しを決定。平成28年3月竣工予定です。

正面玄関
 
中庭
 正面玄関(本館) 中庭(左側 新館・正面 本館・右側 旧館)
 地図
看板
 「高濱虚子揮毫の扁額」

この扁額は構内に大切に保管されています。現在本館正面に掲げられているものとは異なります。

(写真をクリックすると拡大します。)



新築・改修の内容

 ・耐震性の確保
 ・高齢者用バリアフリー化(エレベータの設置等)
 ・2階建て木造の新築
  
平面図

 濃い斜線の部分:旧館で取り壊し建て替える部分
 薄い斜線の部分:本館と新館で改築する部分


 
 現在 建物改築等のための寄付をお願いしています。募金目標額は1億円ですが、現況は 44,263,714円(平成26年3月末現在)で継続中です。寄付の詳細については建築募金趣意書をご覧下さい。


 編集者より

 
ご多忙の中、長時間のつたない取材にご協力いただきました。 古きよき戦前の鎌倉から戦後の混乱期を経て今日まで興味のあるお話を伺いましたが大部分を割愛し、今回は鎌倉婦人子供会館という特異な組織の紹介を中心にまとめました。


リンク集

(公財)鎌倉婦人子供会館
公益財団法人とは



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