山  門


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山門について


     山門は、桁行一間 (約 2.8メートル)、梁間二間 (各 約 1.2メートル) の四脚門で、江戸時代末 (19世紀) のもので、幕末のややもすると過剰な装飾の傾向を示すと言われています。名越にある長勝寺と類似しています。

     親柱は約52センチ、副柱は約26センチで、それぞれ方形の石の礎盤に載ります。禅宗様を基調にしています。 親柱には冠木を載せます。親柱の梁行き方向は、腰貫二丁と頭貫、その上に台輪を載せます。(小さい写真、左から1番目)

     副柱の桁行き方向は龍の木鼻付きの虹梁形の頭貫と台輪が載ります。虹梁には小さな波濤やや小鳥などを彫られていいます。 斗栱は、前後とも2組の中備ですが、拳鼻付きの出組みで、支輪に流水紋をつけます。(小さい写真、左から2・3番目)

     本柱同士は、冠木その上に2組の拳鼻付きの三斗を乗せます。 (小さい写真、左から4番目)

     妻は、虹梁大瓶束笈形式で、大瓶束の上の部分に頭貫・台輪を組み、上に実肘木・拳鼻の付く三斗としています。 両方の妻の笈形は、下が流水と波濤、上が雲文の彫り物が付きます。 (小さい写真、右から2・3番目)

     大瓶束の結綿は鬼面の獅子噛で、その口が虹梁をくわえる形になっています。(小さい写真、右から1番目)