祠      堂 (しどう)


 祠堂 は、保護のために鞘堂 (さやどう) とよばれる
建物の中に納められています。

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豪華な祠堂の様子をご覧になれます。


祠 堂

     祠堂は正面、側面ともおよそ 2.7m、比較的小さな宝形造(他の建物と同様、軒の反りはありません)の三間堂です。仏殿や唐門などとともに、寛永二十年(1636)に建立されてものと考えられています。

     祠堂は、英勝院の墓の前に立ち、英勝院のお位牌を納めています。

     外側は、傷みも見られますが、あざやかな色彩が残っております。また、内部は保存状態がよく見事な装飾がそのまま残っています。

     外側は柱を金色、長押や壁の部分は黒の漆塗り、斗栱は繧繝彩色 (淡色から濃色までを数段階に変化させ、これに白を加えた彩色法:「仏殿」参照) とし、各所に飾金具を用いています。

     内部は、金色の柱の上部に飾金具や彩色で飾っています。斗栱は繧繝彩色で、全体としては黒漆を基調とし、厳かさが支配しますが、華麗さもあわせ持ちます。禅宗様の須弥壇があり、そこには英勝院のお霊牌を置きます。

祠堂内部の天井部分

     日光の東照宮などを思わせる色遣いで、 最近の専門家の分析で、内部の須弥壇などは日光の東照宮と同じ技法ということが判ったそうです。

     祠堂の先には、徳川光圀建立の英勝院のお墓があり、そのさらに後ろのやぐらの中には石像の阿弥陀三尊が祀られています。
     『新編鎌倉志』の境内図にもこの阿弥陀三尊が載っていますが、面白いことに、並び方も現在と同じです。